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(2018.01)
月例消費レポート 2018年1月号
消費回復の動きが鮮明化している
主任研究員 菅野 守



 JMR消費INDEXは、2017年10月時点まで、上昇傾向を保っている。INDEXを構成する個々の変数の動きをみると、支出水準関連指標では、2017年10月以降、消費支出は2ヶ月連続で改善となっている。販売関連指標では、2017年10月時点で、全10項目中、改善が3項目に対し悪化が7項目となり、悪化の側が優勢となっていた。2017年11月時点では、判明している9項目中、改善が4項目に対し悪化が5項目となっており、悪化の側がわずかに優勢ながらも、前月に比して改善寄りの変化がみられる。支出水準関連指標と販売関連指標の双方で、消費の改善傾向が示されている。

 公表された2017年11月以降の各種経済指標から、消費を取り巻く状況を整理すると、消費支出は、2017年11月現在、名目と実質ともに2ヶ月連続でプラスとなっている。10大費目別にみると、名目と実質ともに、プラスの費目数がマイナスの費目数を大きく上回っている。2017年10月から2017年11月にかけての伸び率の変化をみると、伸び率の値が上昇している費目数の方が伸び率の値が低下している費目数を上回っている。10大費目別では、改善の側が優勢の傾向は、前月よりも強まっている。販売現場での動きとして、2017年11月現在、商業販売や外食などの日常生活財では総じて、伸び率の値は前月よりも上昇している。耐久財のうち、新設住宅着工戸数では、前月に比べ、全体でみてもカテゴリー別でみても伸び率の値は上昇し、伸びがプラスとなるカテゴリー数も増えている。新車販売では、軽乗用車の伸びはマイナスに転じたが、乗用車(普通+小型)の伸びは3ヶ月ぶりにプラスに戻している。他方で、家電製品出荷では、黒物家電と白物家電ともに、伸びはマイナスとなっている。耐久財では、依然としてカテゴリー間で好不調が分かれているが、一部では悪化の動きが徐々に弱まりつつある。雇用環境では、有効求人倍率と完全失業率ともに、更なる改善がみられる。収入環境についても、現金給与総額、所定内給与、超過給与額の全てがプラスとなり、改善が続いている。消費マインドに関しては、景気ウォッチャー現状判断DIと消費者態度指数ともに、改善の動きが進展している。

 経済全般の状況に着目すると、輸出は、息長く改善の動きが続いている。生産も上昇傾向を保っており、最近では、鉱工業生産指数は2ヶ月連続で上昇している。

 マーケットの動向をみると、株価は2018年の大発会で23,000円を突破すると、その後は終値ベースで23,000円台後半で推移し、時折24,000円台乗せをうかがう動きも見せている。長期金利は2017年11月に引き続き12月も横ばい傾向にあったが、2017年末頃以降は概ね、緩やかな上昇を続けている。

 総合すると、これまで方向感が定まらなかった消費でもようやく、改善への動きが鮮明化している。輸出と生産では、改善の動きが進展している。株価は年明け後に一段の上昇をみせるとともに、為替と長期金利も落ち着きをみせている。雇用環境の盤石さとともに、収入環境や消費マインドにおいても、回復の足取りは息長く、より一層確かなものとなってきている。消費の先行きに対する追い風も、引き続き保たれている。消費の本格回復の実現まで、あと一歩のところに来ている。あとは、官民双方が持てる力と知恵を総動員して、消費の本格回復の実現に向けた「最後の一押し」をできるか否かにかかっている。


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