半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net


(2017.06)
月例消費レポート 2017年6月号
消費回復の足取りは鈍いが改善の裾野は広がっている-夏場の消費の動きが景気の行方を左右する
主任研究員 菅野 守

本コンテンツの全文は、有料会員サービスでの公開となっております。
ご利用には有料の会員登録が必要です。
ご登録済みの方は、こちらから全文をご利用ください。
会員のご登録はこちらをご覧ください。

1.はじめに

 名実ともに梅雨の時期を迎える中で、足許の景気は天気同様、すっきりしない状況が続く。逐次公表されていく経済諸指標では、好悪双方の材料が交錯しており、景気の方向感は見極めにくくなっている。

 2017年6月8日に内閣府より公表された、2017年1‐3月期四半期GDP速報(二次速報)によると、GDP成長率は実質 0.3%(一次速報値:0.5%)、名目‐0.3%(一次速報値:‐0.0%)となり、ともに一次速報値から下方改定された。需要項目別にみると、民間最終消費支出は実質+ 0.3%となり、一次速報値(+0.4%)から下方改定された。民間住宅投資は、一次速報値の実質+0.7%から、二次速報値では+0.3%へと下方改定された。政府最終消費支出も、一次速報値の実質+0.1%から、二次速報値では-0.0%へと下方改定されている。他方、民間企業設備投資は実質+0.6%となり、一次速報値(+0.2%)から上方改定された。民間在庫変動GDP寄与度は、一次速報値の実質+0.1%から二次速報値では-0.1%へと下方改定されてはいるが、在庫調整の進展を示唆する動きとして、今後の景気にとっては前向きな材料と評価できるだろう。GDPの動向をみても、好悪両材料の交錯ぶりがうかがい知れる。

 2017年6月9日に日本経済団体連合会より公表された、「2017年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(第1回集計)」によると、数値が明らかとなっている82社における、夏季賞与・一時金の妥結額の平均は91万7,906円、昨年夏比で-4.5%の減少となっている。夏季ボーナスの伸びが前年比マイナスとなったのは2012年5年ぶりのこととなり、それまでプラスの伸びが続いてきたボーナスの動きにも若干陰りがみえつつある。

 2017年5月24日に内閣府より公表された、2017年5月の月例経済報告によると、景気の基調判断は、現状並びに先行きともに、前月4月に引き続き据え置きとなっている。主要な項目においても、前月4月から今月5月にかけて、判断の上方修正ないし下方修正がなされたものは、ひとつもない。海外経済については、韓国とインドネシアで上方修正がなされる一方、英国では下方修正がなされるなど、景況判断の修正が一部の国でみられはしたが、海外経済全般については判断が据え置かれている。

 日銀は、前回の2017年4月26日~27日に開かれた金融政策決定会合において、景気の現状並びに先行きに対する判断は上方修正されている。ただ、マーケット関係者の間では目下、6月15日~16日に予定されている次回の会合に関する事柄は、特段材料視されていないようである。

 足許で、政府並びに日銀の景況判断に大きな変更は認められず、景気の現状並びに先行きに対する楽観的姿勢も相変わらず保たれている。それが、景気の足取りに対する自信の表れとみるべきなのか、あるいは、材料不足ゆえの待ちの姿勢とみるべきなのか、現状では判断しがたいところだ。


本コンテンツの全文は、有料会員サービスでの公開となっております。
ご利用には有料の会員登録が必要です。
ご登録済みの方は、こちらから全文をご利用ください。
会員のご登録はこちらをご覧ください。


参照コンテンツ


おすすめ新着記事

花王「アタックZERO」、前回に引き続き全項目で首位
花王「アタックZERO」、前回に引き続き全項目で首位

2020年の国内の衣料用洗剤市場は微減となり、特に粉末洗剤で落ち込みが大きい。今回の調査では、昨年の調査に続き、花王「アタックZERO」が全項目で首位を獲得。前回特徴的だった広告接触と店頭接触の高さに代わって、3ヶ月以内購入と再購入意向の高さが目立った。広告、店頭戦略からトライアル、継続使用に結び付けた好例といえるだろう。

低迷続く消費 好不調の格差も目立つ
低迷続く消費 好不調の格差も目立つ

消費は好不調の格差が目立つが、着実に改善している。新型コロナ新規感染者数は低水準で推移しており、イベントや飲食店等への行動制限緩和策が打ち出されることとなった。マインドの急回復の下で、お店の客足や街のにぎわいなども戻ってくれば、消費回復の動きも具体化していくと期待される。ただし、コロナに関連する政治的リスクは、今後の消費の行方を左右する第一の要因として、引き続き要注意だ。

首都圏など関東甲信で伸び続ける持家の住宅着工
首都圏など関東甲信で伸び続ける持家の住宅着工

国土交通省公表の「建築着工統計調査」によると、新設住宅着工戸数の伸びは、2020年6月を底に上昇に転じ、2021年3月以降はプラスが続いている。さらに持ち家では直近の2ヶ月間、コロナ前の水準を上回っている。この傾向は首都圏をはじめとする関東甲信で顕著で、アクセスのよさからも持ち家の立地として魅力度が上がってきていると考えられる。



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツ プレミアム会員サービス 戦略ケースの教科書Online


採用情報
J-marketingのトリセツ
会員登録のご案内
消費社会白書2022
「戦略200+」比較分析ツールのご案内
マーケティングモニターのご案内
データでわかる辛口性格診断
facebook
page top

当サイトに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。一部の例外を除き、著作権はJMR生活総合研究所に属します。

Copyright (c) 1997-2021 Japan Consumer Marketing Research Institute. All rights reserved.