半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2009.03)
月例消費レポート 2009年3月号
政府の基調判断、5ヶ月連続で下方修正。見えぬ反転攻勢手掛かり
主任研究員 菅野 守

1.はじめに
 日本の景気の悪化は、生産・在庫・雇用の調整の形で、ますます進行しつつある。
 2009年2月の月例経済報告によると、景気の基調判断は5ヶ月連続で下方修正され、「急速な悪化が続いており、厳しい状況にある」へとより踏み込んだ判断が示された。5ヶ月連続の下方修正は、ITバブル崩壊時の2001年2月~6月以来のことである。個別項目のうち、消費については「このところ弱含んでいる」から「緩やかに減少している」へと2ヶ月連続下方修正された。しかも「減少」という表現が盛り込まれたのは初めてのことであり、消費の不振は、金融システム危機のあった1998年頃に「低調」という表現が用いられたのと同じぐらいの深刻さであるという。世界経済については「世界の景気は後退しており、急速に深刻化している。先行きについては、金融危機と実体経済悪化の悪循環がさらに強まり、一段と下振れするリスクがある」と、「悪循環」の文言が加わった上で下方修正された。米国、アジア、欧州の個別判断についても、それぞれ下方修正となったが、全地域での下方修正は2001年2月からの発表開始以来、初めてのことである。
 2009年2月26日に内閣府より公表された地域経済動向調査によると、前回2008年11月の調査に続き全地域の景況判断が下方修正されたが、今回は全地域ですべての項目の判断が引き下げられている。特に東海と北陸については「極めて急速に悪化している」と大きく引き下げられているが、東海は自動車の生産の大幅な落ち込みに加え鉄鋼など素材業種も生産の減少幅が拡大しており、北陸は電子部品/デバイスの生産の大幅減が影響している。両地域の雇用情勢は前回の「悪化しつつある」「やや悪化しつつある」から、いずれも「極めて急速に悪化しつつある」に引き下げられている。東北、北関東、南関東、中国、九州の5地域については、景気は「急速に悪化している」、生産は「極めて大幅に減少している」との判断が示され、北海道、近畿、四国の3地域の景気は「悪化している」、沖縄は「弱まっている」に引き下げられている。
 2009年3月10日に内閣府より公表された2009年1月の景気動向指数速報によると、景気変動の速度や程度を表すCI指数について、一致指数は6ヶ月連続の悪化、先行指数は4ヶ月連続の悪化となった。同じく内閣府から翌日の3月11日に公表された1月の機械受注統計によると、国内設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整値)は前月比3.2%減となり、1987年4月以来初めて4ヶ月連続での減少となった。2月の月例経済報告の時点では、機械受注の2009年1-3月期見通しについて前期比4.1%増が見込まれてはいたが、今後下方修正の可能性の高いことが裏付けられた格好だ。更に、稼働率も急速に低下しており、設備投資については先行きが懸念されている。消費反転の見通しを描くには、現状では好材料に乏しい。

 本コンテンツの全文は、メンバーシップサービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧にはメンバーシップサービス会員(有料)ご登録が必要です。

メンバーシップサービス会員のご案内についてはこちらをご覧ください。
メンバーシップサービス会員の方は、下記をクリックして全文をご利用ください。
 

新着記事

2026.05.07

企業活動分析 くら寿司の25年10月期は、フェアやコラボで過去最高売上も、微減益に

2026.04.24

月例消費レポート 2026年4月号 消費は底堅く推移している - 消費者の期待を裏切らない政策対応が最優先に

2026.04.23

26年3月の「チェーンストア売上高」は既存店で13ヶ月ぶりのマイナスに

2026.04.23

26年3月の「コンビニエンスストア売上高」は13ヶ月連続のプラスに

2026.04.22

26年2月の「旅行業者取扱高」は前年比11ヶ月連続プラスに

2026.04.21

業界分析 制度化粧品の転換点 - "化粧品"から "彩りプラットフォーム"産業へ

2026.04.20

企業活動分析 FOOD & LIFE COMPANIES(旧スシローGHD)の25年9月期はスシロー好調で2桁の増収増益、過去最高に

2026.04.17

成長市場を探せ 猛暑がけん引、5年連続過去最高更新の麦茶飲料(2026年)

2026.04.16

26年2月の「商業動態統計調査」は3ヶ月連続のプラスに

2026.04.15

26年3月の「景気の先行き判断」は38.7ポイントに大幅下落

2026.04.15

26年3月の「景気の現状判断」は24ヶ月連続で50ポイント割れに

2026.04.14

26年2月の「現金給与総額」は50ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2026.04.13

業界分析 サービスの厚みから設計力へ - ホテル産業の競争優位とタテ戦略

2026.04.13

企業活動分析 丸大食品の25年3月期は、販売好調、コスト削減などで増収増益に

週間アクセスランキング

1位 2026.04.03

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター ドラム式洗濯乾燥機はもう当たり前? 所有率25%、20代にも広がる理由【会員用完全版】

2位 2024.06.21

消費者調査データ ビール系飲料(2024年6月版) 首位「スーパードライ」、キリンの新ビール「晴れ風」にも注目

3位 2025.12.26

消費者調査データ レトルトカレー(2025年12月版) 首位「咖喱屋カレー」、再購入意向上位はソースタイプやPBが

4位 2022.11.29

MNEXT 2023年の消費と戦略経営~マーケティングの6つの革新~

5位 2022.01.28

MNEXT 眼のつけどころ ePOPで成熟ブランドのリブランディング― 2022年春の提案

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area