割高感のある企業は? |
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長引く景気の低迷で、消費者の節約志向はいっそう強まり、「激安ジーンズ」や「低価格弁当」などがヒットしている。反面、品質のわりに価格の高い「割高感」のある商品、サービスは苦戦を強いられている。 今回のネット評判記では、当社インターネットモニターを対象に、任意に選んだ43の企業に対して、それぞれどの程度の割高感が感じられているのかをみた。
全体では
提示した企業名の中にはビールメーカー4社や外食チェーン9社なども含まれているが、「モスバーガー」が10位、「ロイヤルホスト」が12位に挙げられたほかは、「割高感は低い」と評価されている。
まず、内外の有力企業11社を提示した化粧品業界では、最も割高感が強いのは
一方割高感の低い企業は、「ロート製薬」「DHC」「ファンケル」などで、通販を主要なチャネルにもつ2社(「ファンケル」「DHC」)が挙げられた。
割高感の強い企業としては
提示した全企業で総合1位となった「エルメス」や、「ルイ・ヴィトン」「ベルサーチ」「コーチ」などの海外プレステージブランドは65%以上が「割高」と感じているのに対し、同じ海外でも「ファストファッション」のH&Mは7.1%、ユニクロ、しまむらではそれぞれ2.0%、1.1%と極めて低い。
その中間に位置するのが「セブン-イレブン」「ファミリーマート」などのコンビニエンスストアである。
一方、低価格商品や無料のコーヒーを集客につなげてきた「マクドナルド」の割高感は4.3%だが、「吉野家」「すき家」などはさらに低く1%台となっている。 個別の企業、業界によって「割高感」の原因は差異がみられるであろうことは推測できるが、傾向的には、業界としては食品や飲料、ポジションとしては低価格を打ち出している企業では割高感は小さく、化粧品やファッションなどの業界で、プレステージ性を訴求している企業では割高感が高い。 いままで培ってきた資産である「プレステージ性」を損なわずに、割高感というマイナスのイメージを低減させることができるかが、今後これらのグループに属する企業に問われることとなろう。 (2009.11)
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【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2009年10月26日~10月29日 調査対象者:当社インターネットモニター 20~59歳 全国女性個人 有効回収サンプル数:814サンプル サンプル構成 |