国内のエナジードリンク市場はここ数年で急速に拡大している。7月から「リゲイン エナジードリンク」で参入するサントリー食品インターナショナルによると、2013年は318億円規模と2009年比で約10倍に急成長したと推測されている。2014年も国内メーカーの参入などにより400億円にまで拡大すると見込まれている。
今回は、当社が任意に選んだ22ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買ったことがある(購入経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事(をみたことがある)」「店頭(で見たことがある)」での接触、過去と3ヶ月以内における「買って飲んだことがある」(購入経験)、さらには「今後(も)買いたいと思う」(今後購入意向)、さらに「認知者における今後の購入意向」という7項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けします。
まず今回測定した7項目中、「認知者の今後の購入意向」以外の6項目で「レッドブル・エナジードリンク」(Red Bull GmbH/オーストリア・2005年より国内発売)がトップであった。また同じく6項目における2位は「モンスターエナジー(Monster Beverage/アメリカ・2012年よりアサヒ飲料から発売)」で、海外の2ブランドが上位を占めた。この2ブランドは市場の8割以上を占めているとされ、その強さを裏付ける結果となった。
この2強に続くのが、2012年に発売された「バーンエナジードリンク」(日本コカ・コーラ)で、5項目で3位に食い込んでいる。日本コカ・コーラは後発ながらも、清涼飲料市場において圧倒的な自動販売機の接点を持つとともに、量販店チャネルへの配荷力の高さもあり、認知から飲用経験まで2強を追うポジションに位置している。
「認知」では、「レッドブル・エナジードリンク」が45%、「モンスターエナジー」が31%で「バーンエナジードリンク」は17%と、それぞれ10ポイント以上の差がある。
「広告・記事接触」では、「レッドブル・エナジードリンク」が13%、「モンスターエナジー」7%、「バーンエナジードリンク」は3%で、それぞれ約2倍もの差がある。
「店頭接触」では、「レッドブル・エナジードリンク」が20%、「モンスターエナジー」14%、「バーンエナジードリンク」は8%で、それぞれ5ポイント以上の差がある。
「飲用経験」では、「レッドブル・エナジードリンク」が14%、「モンスターエナジー」8%、「バーンエナジードリンク」は4%で、「3ヶ月以内の飲用経験」は、「レッドブル・エナジードリンク」が7%、「モンスターエナジー」5%、「バーンエナジードリンク」は2%となっている。
「継続購入意向」では、「レッドブル・エナジードリンク」が9%、「モンスターエナジー」が7%で「バーンエナジードリンク」は3%となっており、現在のところ1~3位の力関係が鮮明になっていることが確認できる。
最後に「認知者の今後の購入意向」をみると、トップが「モンスターアブソリュートリーゼロ」で、2位が「レッドブル・シュガーフリー」となり、3、4位に「モンスターエナジー」「レッドブル・エナジードリンク」が続いている。上位2商品もトップ2ブランドの商品であることから、現状は海外2ブランドの強さが浮き彫りとなったといえる。
日本国内には、「リポビタンD」や「アリナミンV」など医薬部外品となる市場規模2,000億円の「栄養ドリンク」がある。冒頭の「リゲイン エナジードリンク」はサントリーと第一三共ヘルスケアの共同開発であり、今後はボーダレスな市場における競争になっていくことが予想される。これまでは商品カテゴリーの目新しさで成長してきたが、今後は顧客のセグメンテーションから客層別の飲用シーンや用途の広がり提案などが市場シェア拡大の鍵を握ると推測される。2強市場がどのように変化していくのか注目される。
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