半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2005年05月16日

営業現場の科学
第28回 「日足」「週足」「月足」で目標管理
営業戦略チーム

 営業の目標は、年間、半期、四半期、月次とブレークダウンされて設定されるのが一般的である。月次目標の達成を積み重ね四半期目標、半期目標を達成し、その合計で年間目標を達成していく。営業マネージャーは、一年という長い期間に、いくつかのマイルストンを置いて管理していく。

 さて、一営業マンとしては、月次目標をいかに達成していくかが日常的な課題だ。月末になっての押し込みばかりでは、当月は良くても次月のスタートダッシュの足かせになってしまう。しかも、月末の締め日地区では、販売先も、購買意向に差が出るものである。今月分の請求になるか、来月分の請求に回せるのか、資金繰りはどうか、といったことを考えるためである。できれば、月初から月末までコンスタントに売上を作り、月次目標を達成していくことが望ましい。


図表.月次目標管理


 日々の売上をコンタントに積み上げ、月次目標を達成していく場合、「日足」「週足」での月次目標管理を採り入れてはどうか。ひと月を四週間に分け、第1週を月次目標の30%、第2週は30%、第3週で20%(ここまでの累計は80%)、第4週で残り20%というように、月次目標を週単位の目標に再設定し、この数値の達成を追いかけるという方法だ。「週足」の目標を左右するのは、日々の売上である「日足」である。第3週までの日足の累計目標である80%が達成できるとその月の目標が達成でき、かつ、次月への準備もゆとりを持って行うことができる。逆に、目標未達の月は第3週までの目標達成が50%程度で、後半での追い込みをかけようとしたが、十分な準備期間が取れずに、空振りに終わっていることが多い。悪循環はここから始まる。ひと月の目標数字を日割りに落として追求し、週単位での目標達成をしていく「日足」「週足」管理であれば、自分の目標進捗が可視化される。未達の週があった場合でも、次週での素早いリカバーが可能になり、結果として月次目標の達成率を高めることができるはずだ。そして、毎月=「月足」での管理を通じ、四半期、半期、年間の目標を達成していくことになる。ポイントは、先行逃げ切り型を志向し、なるべく前半にウエイトをかけ、後半で不測の事態への対応や次に向けたアクションの準備ができる余地を残すようにすることである。


図表.月次目標管理



おすすめ新着記事



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツ プレミアム会員サービス 戦略ケースの教科書Online


マーケティング用語集

新着記事

2024.09.12

24年7月の「消費支出」は3ヶ月連続のマイナスに

2024.09.12

24年7月の「家計収入」は3ヶ月連続のプラス

2024.09.11

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 「紅麹サプリ問題」認知率は86%! 消費者の健康食品選びに変化

2024.09.11

24年6月の「現金給与総額」は30ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.09.10

24年7月は「完全失業率」は悪化、「有効求人倍率」は改善

2024.09.09

企業活動分析 ヤクルト本社の24年3月期は国内好調維持するもアジアの不振で増収減益に

2024.09.09

日本マクドナルドHD23年12月期は全店売上高、利益が過去最高を更新し増収増益へ

2024.09.06

企業活動分析 エスティローダーの23年6月期は、トラベルリテールの不調やドル高、インフレなどが響き減収減益に

2024.09.06

消費者調査データ 茶飲料(2024年9月版) 抜群の強さ「お~いお茶」、大手3ブランドが熾烈な2位争い

2024.09.05

24年8月の「乗用車販売台数」はふたたびマイナスに

2024.09.04

企業活動分析 ロイヤルホールディングス株式会社 23年12月期は人流増加で需要回復、増収増益に

2024.09.03

24年7月の「新設住宅着工戸数」は3ヶ月連続のマイナス

2024.09.02

企業活動分析 株式会社サイゼリヤ 23年8月期はアジア新規出店がけん引し増収増益

2024.08.30

月例消費レポート 2024年8月号 消費は緩やかながらも改善の動きが続いている-内需主導での景気回復への期待感

2024.08.30

消費からみた景気指標 24年6月は6項目が改善

2024.08.30

24年7月の「ファーストフード売上高」は41ヶ月連続のプラスに

2024.08.30

24年7月の「ファミリーレストラン売上高」は29ヶ月連続プラス

2024.08.29

24年6月の「旅行業者取扱高」は19年比で73%に

2024.08.29

24年6月の「広告売上高」は、2ヶ月連続のプラス

2024.08.29

24年7月の「全国百貨店売上高」は29ヶ月連続のプラス、猛暑で盛夏商材が好調

2024.08.29

24年7月の「チェーンストア売上高」は既存店で17ヶ月ぶりのマイナス

週間アクセスランキング

1位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

2位 2023.10.06

消費者調査データ No.393ミネラルウォーター(2023年10月版)全項目首位 一歩抜ける「サントリー天然水」、追う「い・ろ・は・す」

3位 2024.08.30

月例消費レポート 2024年8月号 消費は緩やかながらも改善の動きが続いている-内需主導での景気回復への期待感

4位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

5位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area