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(2009.02)
ティザー広告の効果と問題点
本稿は、「週刊エコノミスト2009年2月17日号」掲載記事のオリジナル原稿です。
グローバルセールスキャンペーン研究チーム
村田多恵子



図表.2007年以降の主なティザー広告
 ここ数年、ティザー広告を採用するケースが増えている。ティザー広告とは、「商品を直接取り上げずに断片的な情報のみを公開し、消費者の興味をひくことを意図したプロモーション手法」である。あえて情報を小出しにし、消費者を焦らす(tease)ことで事前の期待感を醸成し、より話題性やインパクトを狙うものだ(図表)。
 このような手法は各分野で使われている。2006年には任天堂Wii発売時のテレビCMで、Wiiリモコンが「新しいリモコン」であるということのみ説明し、「これは何でしょう?」と消費者に問いかけるケースが話題となった。メーカーサイトでも、ソニーがVAIO type Pの発売にさきがけ、ティザー広告を展開していた。ドレスアップした女性がクラッチバックからなぞの小さな封筒を取り出し、その封筒を開くと「VAIO New Mobile Coming soon」とかかれた赤いカードが登場する。そこからは製品名も、特徴も、発売日、価格も知ることができず、「ソニーが革新的なノートPCを発売しそうだ」という期待感のみが醸成されるようになっていた。

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本論文執筆は、当社代表松田久一による貴重な助言や協力のもとに行われました。ここに謝意を表します。



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