(2003.05)
ブラザー工業株式会社
ミシンから情報機器への事業転換 崖っぷちからのV字復活を遂げたブラザー工業
戦略分析チーム 川口

ブラザー工業(以下、「ブラザー」)が2003年3月期の連結決算で過去最高の売上高(3,900億円)と純利益(150億円)を達成する見通しである。売上高は1990年代半ばから過去最高を更新し続けており、株価は2002年11月の939円をピークに一度は700円を割ったものの再び上昇傾向にあり、2003年5月現在では800~850円台を維持している。2000年には200円を割り込んだ株価は約2年で4.5倍になり、その後も高水準で推移している。
ブラザーといえば「ミシンと電子タイプライター」のイメージが強く、成熟企業と見られがちである。しかし現在はファクスやプリンタ、さらにこれらに複写やスキャナー機能を付加した複合機などを稼ぎ頭とする情報機器メーカーである。1908年に名古屋のミシンメーカーとして創業した名門企業ブラザーは、創業事業の市場衰退や多角化の失敗による10年以上にも及ぶ長期の業績低迷という崖っぷちから、事業構造の転換に成功することで復活を果たした。最近20年間におけるブラザーの苦境から復活までの軌跡について考察する。
ブラザーといえば「ミシンと電子タイプライター」のイメージが強く、成熟企業と見られがちである。しかし現在はファクスやプリンタ、さらにこれらに複写やスキャナー機能を付加した複合機などを稼ぎ頭とする情報機器メーカーである。1908年に名古屋のミシンメーカーとして創業した名門企業ブラザーは、創業事業の市場衰退や多角化の失敗による10年以上にも及ぶ長期の業績低迷という崖っぷちから、事業構造の転換に成功することで復活を果たした。最近20年間におけるブラザーの苦境から復活までの軌跡について考察する。
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参照コンテンツ
戦略ケース シリーズ「崖っぷちからの復活」(1999年)