ミズノの2017年3月期は、連結売上1,887億円(前期比3.8%減)、営業利益14億円(同51.4%減)と減収減益となった。地域別の業績を見ていくと、日本では売上高1,285億円(同1.7%増)、欧州での売上高は153億円(同4.5%減)、アジア・オセアニアでは売上高208億円(同6.1%減)となっている。昨年度に続き、米国での営業損失の拡大が顕著である。円高による為替影響もあるが、高付加価値製品を中心とした流通在庫の増加や、大手小売店の経営破綻などのショックが大きい。日本においてはゴルフ品の販売が苦戦したが、市場の拡大もあり競技スポーツ品の販売が堅調であった。今後成長をするためには米州を中心とした海外市場での収益体質の改善を図り、グローバル化を加速させる必要がある。また現在の売上の大半はスポーツ用品の販売事業の売上である(2016年度売上高構成比85.4%)。今後は、好調なスポーツ施設の運営事業や、カーボン加工品などのスポーツ品の開発で培った技術を用いた新規ビジネスの構築に注力し、より強固なポートフォリオにする必要がある。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 消費拡大層を取り込むミドルシフトのマーケティング-はきやすい靴で中高年に支持されるアシックスウォーキング(2013年)
- 戦略ケース ミズノ ワークショップカーを駆っての市場開拓作戦(1988年)
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