しまむらの2020年2月期連結決算は、売上高5,220億円(前年同期比4.4%減)、営業利益230億円(同9.7%減)の減収減益となった。当期は消費増税により消費マインドが冷え込み、天候的にも衣料品の販売には厳しい状況が続いた。そのような状況下で、グループ統一テーマを「既存店業績の改善」とし、しまむらのブランド力の回復をテーマに、触れて・楽しく選んで・気軽に買い物のできる店舗作りを目指し、お客様本位の店舗と売り場、商品構成力の改革を進めた。主力のしまむら事業では、買い物の楽しさと商品のバラエティ感を強めるため、アウター衣料品部門を中心にアイテム数を昨年比12%増と拡大したが、前期冬物の過剰在庫や年代別・ブランド別の商品構成バランスを整えきれなかったことから売り上げ不振となり、売上高は前年同期比5.4%減の4,015億円となった。2020年度は「リ・ボーン」を統一テーマにしまむらグループの復活を掲げ、商品力の強化と販売力の強化を推進。下期からはEC事業を開始し、実店舗の強みと融合した新事業として新たな柱に育成する方針だ。2020年3~5月期の連結決算は売上高が前年同期比20%減の1,071億円、最終損益が12億円の赤字で、四半期として初の赤字となったが、カジュアル衣料品の需要の高まりから6月には好転しており、通期では4年ぶりの増益確保を目指す。
参照コンテンツ
- 戦略ケース SPAモデルへの転換により更なる成長を図る西松屋チェーン(2015年)
- 戦略ケース 専門店化の集大成、本丸・衣料品の立て直しに着手したイオン(2013年)
- 戦略ケース 止まらない「激安」ジーンズデフレ(2009年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

首位は「モンスターエナジー」、再購入意向は「モンエナ」ファミリー勢ぞろい
調査結果をみると、「モンスターエナジー」が再購入意向以外の5項目で首位、再購入意向の上位は「モンスターエナジー」の派生ブランドが上位を占めるなど「モンエナ」ファミリーが国内No.1らしい強さをみせた。

消費者調査データ カップめん(2025年4月版)別次元の強さ「カップヌードル」、2位争いは和風麺
調査結果をみると、「カップヌードル」が、ほぼ全員に認知があり、4分の3に購入経験があり、半数弱が3ヶ月以内に購入、と圧倒的な強さをみせるなど、ロングセラーブランドへの上位集中が鮮明な結果となった。背景には、昨今の値上げ続きで強まる消費者の節約志向があると考えられる。「失敗したくない」という意識が安心感のあるブランドに向かっているのだ。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター チョコレートの今後購入意向は80%以上! 意外にも男性20~30代と管理職が市場を牽引
チョコレート商品の値上げが続くなか、成分や機能を訴求したチョコレートが伸びている。今回はどのような人がどんな理由でチョコレートを食べているのか調査した。



