村田製作所の2019年3月期の連結決算は、売上高1兆5,750億円(前年比14.8%増)、営業利益2,668億円(前年比63.4%増)、当期純利益2,673億円(前年比59.3%増)と増収増益となった。主力製品である積層コンデンサの幅広い用途での需要増加、2017年に取得したリチウム二次電池事業の売上計上により、売上高は過去最高となった。営業利益は、モジュール事業の生産合理化が進んだことで、余剰となる旧型設備等の現存損実177億円を計上。しかし操業度の上昇や原価低減の取り組み、コンデンサの価格是正等により、大幅な増益となった。2020年3月期については、中期的には電子部品需要が拡大する見通しは変わらないものの、短期的には市場における電子機器の生産調整や電子部品の在庫調整もあり、売上高は横ばいを見込む。2018年10月には、中期構想2021を発表。ポートフォリオ経営の実践と生産性向上と安定的な供給体制構築、人と組織と社会の調和を目指した経営を行い、強い経営基盤の構築と広がる事業機会を捉えた健全な成長を目指していく。
参照コンテンツ
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

5G(第5世代移動通信システム)
5Gとは「第5世代移動通信システム(5th Generation)」のことで、通信規格の名称。現在の「4G」に続く最新の規格で、日本では2020年3月から商用化が開始された。4K/8Kの高精細映像などの大容量コンテンツの伝送や、自動運転や遠隔ロボットへの活用、IoTの普及などが期待されている。

テイクアウト、デリバリーで伸びる洋風ファーストフード
コロナ禍で外食全体が苦戦するなか、ハンバーガーチェーンなどの洋風ファーストフード業態は、コロナ前の2019年と比較しても116.2%と伸長している。原動力となったのは、感染症対策がしやすく、テレワークなど働き方・ライフスタイルの変化に伴うテイクアウトやデリバリーの拡大だ。原材料の値上がりや、健康意識、環境配慮意識の高まりなどの不安要素はあるものの、今後も成長が期待される業態だ。

広まるネットショッピング 特定層に留まるSNS購買とフリマアプリ
コロナ禍でオンラインショッピングの利用が増えている。利用チャネルもアマゾンや楽天だけにとどまらず、多様な買い方がされている。今回は、その中でもSNSを通じた購買やフリマアプリの利用に焦点を当て、今後の利用拡大の可能性を探ってみた。



