日本たばこ産業の2019年12月期の連結決算は、売上収益2兆1,756億円(前年比1.8%減)、為替影響を含めた調整後営業利益5,159億円(同13.4%減)、当期利益3,482億円(同9.7%減)と、減収減益であった。グループ利益の約6割を創出する海外たばこ事業については、自社たばこ製品の売上収益は、ネガティブな為替影響を、堅調な単価上昇効果とギリシャ・バングラデシュ・ロシアでの買収に伴うポジティブな数量効果が相殺し、前年度とほぼ同水準。調整後営業利益は、ネガティブな為替影響を受けて前年度比11.4%の減益となった。 国内たばこ事業は紙巻で単価上昇効果があったものの販売数量は減少、加えてRRP関連売上収益の減少等により同1.6%の減収となった。調整後営業利益は、紙巻販売数量の減少影響及び低温加熱向けカプセル製造機械の減損により、同10.4%の減益となった。また、医薬事業は抗HIV薬6品の国内ライセンス契約解消の影響、さらに海外ロイヤリティ収入の減少等により 同22.3%の減収。調整後営業利益は、売上収益の減少により同43.9%の減益となった。加工食品事業については1.7%の減収ながら、調整後営業利益は価格改定効果に加え、商品構成の改善及びコスト低減といった収益性改善の取組もあり、前年度比31.8%の増益となった。2020年からの3カ年計画である「経営計画2020」においても、たばこ事業トータルでの成長に一層こだわり、中長期にわたる持続的な利益成長を追求する。
企業活動分析に関する基調論文
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