日本水産の2019年3月期連結決算は、売上高7,121億円(前年比5.1%増)、営業利益216億円(同6.7%減)と増収減益となった。売上高と経常利益は過去最高を更新した。水産事業は、国内でのかつおやさばの漁獲が好調だったものの、南米での鮭鱒養殖事業の稚魚斃死の影響があり、売上高2,899億円、営業利益102億円と増収減益。食品事業は、国内での冷凍食品や、ヨーロッパでのチルド商品の売上の伸長があったものの、原料価格の上昇や新工場の立ち上げで売上高3,423億円、営業利益は119億円と増益減益となった。ファインケミカル事業は、健康食品メーカーや乳児用粉ミルクメーカー向けにEPA・DHAなどを供給する機能性原料ビジネスで国内外の販売を伸ばしたことなどで、売上高265億円、営業利益26億円と増収増益となった。中期経営計画「MIVP+2020」の中間年となる2020年3月期は養殖事業の回復や拡大を見込み、売上高7,100億円、営業利益240億円と、前年並みの売上高ながら各段階利益は過去最高を更新する計画である。「持続可能な水産資源から世界の人々を健康に」の実現に向け、水産・食品・ファインケミカル各事業を成長させるとともに、海洋プラスチックやフードロスなど、ニッスイを取り巻く様々な社会課題にも積極的に取り組んでいく。
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