半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2012.07)
経済指標速報
2012年7月24日(火)
主任研究員 菅野 守

【百貨店売上】
 百貨店売上は2012年に入り、百貨店ならではの分野を中心に回復。特に東北と関東での好調ぶりが目立っていたが、ここ数ヶ月は息切れの気配。

1.概況:2012年に入り順調な回復を続けてきたが、
最近2~3ヶ月は下降トレンドへ転換の気配
図表1.全国百貨店 売上高総額の
前年同月比伸び率の推移
 2012年7月19日に日本百貨店協会が公表した「全国百貨店売上高概況」(平成24年6月分速報)によると、調査対象百貨店86社・249店における2012年6月の売上高総額は4,829億9,117億円、2011年6月に対する前年同月比伸び率は、店舗数調整前で98.0%、店舗数調整後でも98.8%となっており、2ヶ月連続でマイナスとなっている。
 2008年1月以降の、売上高総額の前年同月比伸び率の推移をみると、2008年から2010年までの3年間は、2008年2月と2010年10月の2ヶ月間を除き、伸び率はほぼ一貫してマイナスとなっていた。2012年2月に一時プラスとなるも、東日本大震災の起きた2011年3月には前年同月比で85.3%と、ここ3~4年では例をみない大幅な落ち込みとなった。2011年6月にプラスとなるも、その後はマイナスで推移してきたが、2011年12月頃以降は、プラスとなる月が目立つとともに、マイナスでもゼロ近傍で推移している。近似曲線をもとに前年同月比伸び率のトレンドをみると、2009年4月前後を底に、伸び率は下降トレンドから上昇トレンドに転じ、2010年8月から2011年4月頃にかけては横ばいで推移するも、その後は上昇傾向を続け、2011年11月頃より近似曲線は100を上回る状況となっている。原数値で大幅な伸びとなった2012年3月を境に、伸び率は再び上昇トレンドから下降トレンドに転じているが、トレンドラインの水準自体は100を割るか割らないかのギリギリのところで持ちこたえている格好だ(図表1)。
 大震災以降、百貨店売上高は緩やかな回復基調の下、2011年末から2012年初にかけてプラスに復帰し、その後も順調な回復を続けてきたが、最近2~3ヶ月は伸び率が失速し下降トレンドへの転換も示唆されている。

 本コンテンツの全文は、メンバーシップサービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧にはメンバーシップサービス会員(有料)ご登録が必要です。

メンバーシップサービス会員のご案内についてはこちらをご覧ください。
メンバーシップサービス会員の方は、下記をクリックして全文をご利用ください。

新着記事

2025.02.06

25年1月の「乗用車販売台数」は3ヶ月ぶりのプラス

2025.02.05

提言論文 新しい群れ集団が生む市場ダイナミズム

2025.02.04

24年12月の「新設住宅着工戸数」は8ヶ月連続のマイナス

  

2025.02.03

企業活動分析 本田技研工業 24年3月期は、販売台数増加により増収増益、営業利益は過去最高に

2025.02.03

企業活動分析 日産自動車株式会社 24年3月期は、販売台数増加に加えコスト管理により増収増益

  

2025.01.31

消費からみた景気指標 24年11月は7項目が改善

2025.01.30

24年12月の「ファーストフード売上高」は46ヶ月連続のプラスに

2025.01.30

24年12月の「ファミリーレストラン売上高」は34ヶ月連続プラス

2025.01.29

24年12月の「全国百貨店売上高」は2ヶ月連続のプラスに

2025.01.29

24年12月の「チェーンストア売上高」は既存店で2ヶ月連続のプラスに

2025.01.29

24年12月の「コンビニエンスストア売上高」は13ヶ月ぶりのマイナスに

2025.01.29

24年11月の「商業動態統計調査」は8ヶ月連続のプラス

2025.01.28

24年12月の「景気の先行き判断」は4ヶ月連続の50ポイント割れに

2025.01.28

24年12月の「景気の現状判断」は10ヶ月連続で50ポイント割れに

2025.01.27

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター No.168 管理職は筋トレ率2倍! 20〜30代の美容・健康意識がプロテイン市場をけん引

2025.01.27

企業活動分析 サンドラッグの24年3月期はインバウンド・化粧品需要回復で2期連続の増収増益

2025.01.24

成長市場を探せ コロナも値上げも乗り越えて成長するドラッグストア(2025年)

2025.01.23

24年11月の「広告売上高」は、7ヶ月連続のプラス

2025.01.23

24年11月の「旅行業者取扱高」は19年比で80%に

2025.01.22

24年11月の「家計収入」は2ヶ月連続のプラスに

週間アクセスランキング

1位 2025.01.27

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター No.168 管理職は筋トレ率2倍! 20〜30代の美容・健康意識がプロテイン市場をけん引

2位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

3位 2025.01.27

企業活動分析 サンドラッグの24年3月期はインバウンド・化粧品需要回復で2期連続の増収増益

4位 2025.01.24

成長市場を探せ コロナも値上げも乗り越えて成長するドラッグストア(2025年)

5位 2013.03.22

MNEXT ビックカメラによるコジマの買収はメーカーを巻き込んだ衰退業界再編の始まり

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area