半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2022年04月25日

消費者調査データ No.364
デリバリーサービス(2022年4月版)
利用経験拡大する「出前館」「Uber Eats」、急成長は続くのか



グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
登録済みの方はこちらからログインしてご利用ください。

 コロナ禍で一気に市場拡大したデリバリーサービス。市場規模はコロナ以前の1,700億円から、2022年度には3,300億円、2025年度には4,100億円に達するという予測もある(日本能率協会総合研究所)。

 今回は、当社が任意に選んだフードデリバリー28サービスについて、「知っている(認知率)」「自宅が配達エリアにある(利用可能)」「利用したことがある(利用経験)」「昨年に比べ利用が増えた(利用増加)」「最近3ヶ月以内に利用した(3ヶ月以内利用)」「今後(も)利用したい(利用意向)」と「利用経験者における今後の利用意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。

 今回の調査結果を、前回(2021年4月版)と比較すると、上位のサービスでは認知が上昇しているほか、サービスエリアの拡大などを受けて利用可能サービスや利用経験も上昇傾向がみられた。フードデリバリーサービスのすそ野が広がったことがわかる結果である。

 しかし、上位サービスの3ヶ月以内利用をみると

        2020年  2021年  2022年(今回)(%)
  • 出前館    2.6    7.6    6.7
  • Uber Eats   1.7    3.7    3.7
  • ドミノ・ピザ 2.9    5.9    7.0

となっており、昨年に比べて拡大トレンドは鈍っている。

 また、今後の利用意向を見ても、

        2020年  2021年  2022年(今回)(%)
  • 出前館    8.9    12.1    12.1
  • Uber Eats   4.8    6.4     6.3
  • ドミノ・ピザ 14.8    16.3    20.5

となり、「出前館」と「Uber Eats」の上昇は頭打ちだ。

 さらに再利用意向では、「出前館」が前回の69.7%から66.3%と微減、「Uber Eats」は同じく53.2%から43.3%と大きく下がっている。利用者のすそ野は拡大したものの、固定ファンの獲得はまだ途上といえるだろう。

 成長が見込まれる分野なだけに、フードデリバリーサービスの競争は激しい。昨年はNTTドコモの「dデリバリー」がサービスを終了し、2020年に日本上陸した「フードパンダ」は2年を待たずして撤退した。また昨年11月には「ドアダッシュ」が「ウォルト」の買収を発表した。一方、新規参入も相次ぎ、フードデリバリーに加えて日用品も運んでくれるサービスなど、より付加価値の高いサービスも登場している。競争激化が続くフードデリバリー業界の今後に注目が集まっている。


注目ランキング
  • 3ヶ月内利用
    1. ドミノ・ピザ          7.0%
    2. 出前館             6.7%
    3. パルシステムなどの生協の個配  6.5%
    4. Uber Eats           3.7%
  • 再利用意向
    1. パルシステムなどの生協の個配  72.9%
    2. 楽天ぐるなびデリバリー     70.0%
    3. 出前館             66.3%

ログインしてグラフを見る

グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。



詳細データのダウンロード

クロス集計表 サンプルイメージ
消費者調査データ クロス集計表 サンプルイメージ

調査概要

提示28ブランド

  • 出前館
  • Uber Eats
  • 楽天ぐるなびデリバリー
  • ウォルト
  • menu(メニュー)
  • DoorDash(ドアダッシュ)
  • シャショクル
  • ドミノ・ピザ
  • ピザーラ
  • ナポリの窯
  • 銀のさら
  • 柿家鮨
  • 釜寅
  • 宅配御膳菱膳
  • マックデリバリー(日本マクドナルド)
  • モスバーガーのお届けサービス
  • お届けケンタッキー(ケンタッキーフライドチキン)
  • すかいらーくグループの宅配
  • セブンミール(セブン-イレブン)
  • ワタミの宅食
  • オイシックス
  • ヨシケイ
  • らでぃっしゅぼーや
  • イオンネットスーパー
  • アイワイネット(イトーヨーカドー)
  • 楽天西友ネットスーパー
  • コープネットスーパー、パルシステムなどの生協の個配
  • Amazonフレッシュ


調査設計

調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2022年3月3日(木)~3月8日(火)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,022サンプル
サンプル構成(%)






参照コンテンツ


おすすめ新着記事

消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い

調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。

消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア

調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場  背景にある簡便化志向や節約志向

どんな人がパンを食べているのか調べてみた。主食として1年内に食べた頻度をみると、食事パンは週5回以上食べた人が2割で、特に女性50・60代は3割前後と高かった。パン類全体でみると、朝食で食事パンを食べた人は女性を中心に高く、特に女性50代は6割以上であった。



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツプレミアム会員サービス戦略ケースの教科書Online


新着記事

2024.12.03

24年10月の「新設住宅着工戸数」は6ヶ月連続のマイナス

2024.12.02

企業活動分析 イオン株式会社 24年2月は、営業収益・営業利益ともに過去最高を更新し増収増益

2024.12.02

企業活動分析 宝ホールディングス株式会社 24年3月期は、バイオ事業不調により減収減益

2024.12.02

企業活動分析 TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited)  23年12月期は減収減益、事業構造の転換へ

2024.11.29

月例消費レポート 2024年11月号 消費は一旦足踏み状態となっている-政策転換を消費回復への新たな起爆剤に

2024.11.29

24年10月の「ファミリーレストラン売上高」は32ヶ月連続プラス

2024.11.29

24年10月の「ファーストフード売上高」は44ヶ月連続のプラスに

2024.11.28

消費者調査データ No.417 シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い

2024.11.28

消費からみた景気指標 24年9月は6項目が改善

2024.11.27

24年9月の「全国百貨店売上高」は32ヶ月ぶりのマイナス、残暑で季節商品が苦戦

2024.11.27

24年9月の「チェーンストア売上高」は既存店で2ヶ月連続のプラスに

2024.11.27

24年10月の「コンビニエンスストア売上高」は11ヶ月連続のプラスに

2024.11.26

24年9月の「広告売上高」は、5ヶ月連続のプラス

2024.11.25

企業活動分析 LIXILの24年3月期は海外の需要減の影響で減益へ

2024.11.25

企業活動分析 東京ガスの24年3月期は大幅な減収減益

 

2024.11.22

MNEXT 世を騒がす「雪崩」現象の正体―兵庫県知事選の分析

2024.11.22

MNEXT 「消費社会白書」で分析するアメリカ大統領選の接戦予想のはずれ

2024.11.22

MNEXT やはり起こった「雪崩」現象―「岩盤保守の正体」

2024.11.21

24年9月の「商業動態統計調査」は6ヶ月連続のプラス

2024.11.20

24年9月の「旅行業者取扱高」は19年比で75%に

2024.11.19

24年10月の「景気の先行き判断」は2ヶ月連続の50ポイント割れに

週間アクセスランキング

1位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

2位 2024.04.05

消費者調査データ ノンアルコール飲料(2024年4月版) 首位は「ドライゼロ」、追う「オールフリー」「のんある気分」

3位 2024.11.22

MNEXT 世を騒がす「雪崩」現象の正体―兵庫県知事選の分析

4位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

5位 2024.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2024年5月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area