2022年のめんつゆの生産量は18万175キロリットルで3年連続で拡大した(農林水産省「食品産業動態統計調査」)。
新型コロナウイルスの感染拡大前まで、めんつゆはゆるやかな増減を繰り返しつつ横ばいトレンドで推移していた。しかし、2020年からは3年連続で拡大。外出自粛などで増えた在宅時間と内食で増大した麺類需要にけん引されたことや、調味料としての利用法が定着したことなどが成長の要因だ。コロナ特需で急速に拡大した乾麺などが反動減となった21年も、めんつゆ市場は拡大、利用シーンの拡大を裏付けた。メーカー各社が容器や容量、具材入りや健康志向の訴求など商品特徴の多様化に加え、レシピ提案など需要の開拓に注力したことも成長を支えた。2023年、コロナ禍による行動制限は解除されたが、めんつゆを使った省手間メニューの定着などから、需要は堅調に推移するとみられている。
参照コンテンツ
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 消費抑圧の反動 食品購入は高価格帯へシフト(2021年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 消費増税ついに「10%」も―駆け込み購入、盛り上がり欠く(2020年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 万能調味料化で用途広がる焼き肉のたれ(2019年)
シリーズ 成長市場を探せ
おすすめ新着記事
成長市場を探せ ビスケット市場、4年連続プラスで初の4,000億超えに(2024年)
緩やかに増減を繰り返してきたビスケット市場が伸びている。2020年から4年連続プラスで、2023年はついに4,000億円を超えた。コロナ下でも堅調な動きを見せ、2023年の販売金額は4,260億円で、コロナ前の2019年比で1.13倍となった。
消費者調査データ ノンアルコール飲料 首位は「ドライゼロ」、追う「オールフリー」「のんある気分」
2022年のノンアルコール飲料市場は8年連続で拡大を続け、過去最高と推定される。調査結果をみると、ビールテイストの「アサヒ ドライゼロ」が、全項目で首位を獲得したが、再購入意向ではカクテルテイストやワインテイストなどのブランドも上位に複数ランクイン、ノンアルコール飲料の幅の広がりを示している。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 20代男性の内食志向にマッチして伸びる冷凍餃子
数ある冷凍食品の中で圧倒的1位の生産量を誇る冷凍餃子は誰がなぜどのように購入しているのか調べてみた。餃子の選好度、購入頻度、購入増減とも20代が他の年代に比べて高く、冷凍餃子は若い年代が牽引して、拡大してきていることがわかった。