2022年のめんつゆの生産量は18万175キロリットルで3年連続で拡大した(農林水産省「食品産業動態統計調査」)。
新型コロナウイルスの感染拡大前まで、めんつゆはゆるやかな増減を繰り返しつつ横ばいトレンドで推移していた。しかし、2020年からは3年連続で拡大。外出自粛などで増えた在宅時間と内食で増大した麺類需要にけん引されたことや、調味料としての利用法が定着したことなどが成長の要因だ。コロナ特需で急速に拡大した乾麺などが反動減となった21年も、めんつゆ市場は拡大、利用シーンの拡大を裏付けた。メーカー各社が容器や容量、具材入りや健康志向の訴求など商品特徴の多様化に加え、レシピ提案など需要の開拓に注力したことも成長を支えた。2023年、コロナ禍による行動制限は解除されたが、めんつゆを使った省手間メニューの定着などから、需要は堅調に推移するとみられている。
参照コンテンツ
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 消費抑圧の反動 食品購入は高価格帯へシフト(2021年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 消費増税ついに「10%」も―駆け込み購入、盛り上がり欠く(2020年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 万能調味料化で用途広がる焼き肉のたれ(2019年)
シリーズ 成長市場を探せ
おすすめ新着記事
消費者調査データ 炭酸飲料(2024年7月版) 首位「コカ・コーラ」、迫る「三ツ矢サイダー」、高い再購入意向の無糖炭酸水
2023年は3年連続プラスとなった炭酸飲料。調査結果を見ると、今回も「コカ・コーラ」が複数項目で首位を獲得したが、2位の「三ツ矢サイダー」の猛追が光る。再購入意向は、無糖炭酸が上位に食い込んだ。
消費者調査データ スポーツドリンク・熱中症対策飲料(2024年7月版) 首位「ポカリスエット」、追い上げる「アクエリアス」
人流の回復や猛暑などを背景に伸びる熱中症対策飲料・スポーツドリンクの調査結果をみると、ロングセラー「ポカリスエット」が再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。5ポイント程度の差で追うのは「アクエリアス」。さらに10ポイント前後のビハインドで「GREEN DA・KA・RA」が続く。
成長市場を探せ 初の6,000億円超え、猛暑に伸びるアイスクリーム
2023年度、空前の暑さを追い風に、アイスクリーム市場は初の6,000億円超えを達成、4年連続で過去最高を更新した。2023年の夏日日数は140日、実に1年の4割近くの日が「アイスクリームを食べたくなる」気温である25度を超えたことになる。