半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net


(2017.11)
第11回 ネクスト戦略ワークショップ
「市場溶解期の再成長マーケティング」講演録 報告1.
生活者をどう捉えるか―消費を牽引する「三層」の分析
ディレクター 大場 美子
主任研究員 菅野 守



本コンテンツの全文は、無料会員サービスでの公開となっております。
ご利用には無料の会員登録が必要です。
ご登録済みの方は、こちらから全文をご利用ください。
会員のご登録はこちらをご覧ください。

本コンテンツは、2017年11月1日開催の「第11回ネクスト戦略ワークショップ」の講演内容に加筆修正を加えたものです。

 価値意識や消費に対する意識の変化、今の消費をリードしているのは誰か、その人たちがどんなトレンドを生み出そうとしているのか、などについて最新の「消費社会白書2018」から、報告したいと思います。


変化する価値観―家族主義、理想主義は低下傾向

 まずは価値意識の変化です。弊社は消費社会白書を2004年から刊行しています。全国2,000サンプルのオリジナル消費者調査がベースとなっています。今年の調査結果からいえることは、今までとはだいぶ違った価値意識を持った世代が登場してきたということです。昭和的価値観が小さくなり、「アイデンティティ志向」が高まっています。

 さまざまな価値観について「そう思う」と答えた人の合計を賛成率と呼んでいます。賛成率の今年のトップは「温かな家庭や社会をつくりたい」、次いで「理想や夢を持って生活したい」でした。毎年、このふたつが大きいのですが、これが低下傾向にあります。調査を開始した2004年は、9割近くが「温かな家庭や社会をつくりたい」について、「そう思う」と答えていました。しかし、今年は04年と比べて18%低下しています。「理想や夢を持って生活したい」も同じく9割近かったのですが、10%弱低下しています。関連する他の変数の低下傾向も含めて、昭和的価値観としての家族主義と理想主義の低下と解釈しています。

 今年の特徴をさらに詳しく見ると、世代によって価値観に大きな差が出ています。昨年のリオオリンピックで活躍した卓球の平野美宇、伊藤美誠、陸上の桐生祥秀ら1994年から2002年生まれの15才から23才を、「リオ世代」と名付けています。その価値観をみると、「自己実現志向」が他の年代に比べて高いことが分かりました。「リオ世代」のひとつ前の「ゆとり世代(24才から29才)」はあまり高くありません。そのため、「リオ世代」と「ゆとり世代」の間に、断裂が生じているのではないかと考えています(図表1)。


図表1.価値観の世代断裂


 もうひとつの断裂が、「団塊ジュニア(39才から46才)」と「新人類(47才から56才)」の間にあります。団塊ジュニアは、団塊世代の子供で、今の社会のコアの部分になっています。このふたつの世代を比べると、ものの豊かさより心の豊かさを大事にしたい、義理人情を大切にしたいという「互助互酬」の意識で、差が出ています。具体的には、「新人類」以降の世代ではより高くなっています。

 これからの消費を牽引していく「リオ世代」にフォーカスしてみます。特徴として、「ナンバーワンよりオンリーワンになりたい」というアイデンティティ志向が、10代に限ってみると過去5年間で15%上昇しているということが挙げられます。一方で、この世代は周りの目を気にして、自分をどうポジショニングするかということに敏感です。消費の面でも、この世代の特徴が影響を与えているというデータが出てきています。


消費を牽引する「三層」の特徴とは?彼らがリードする食スタイルの変化【続きを読む】(無料会員向け)
※会員のご登録はこちらをご覧ください。

より詳細なファインディングは「消費社会白書2018」をご覧ください
書籍イメージ
消費社会白書2018
顧客接点のメルティングとアイデンティティ消費

  • 発刊以来15年間の知見とデータから「今」を鋭く分析し、「半歩先」を提案
  • オリジナルの時系列調査から現在の消費者の実像に迫る
  • 中長期だけでなく、短期のマーケティング戦略を構築するための基本データが満載

 

お知らせ

2024.03.25

当社合田執筆の「猛スピードのクルマはいらない」 これからの高齢化社会に必要な“まちづくり”とは何か? そのヒントは欧米になかった!」がメルクマールに掲載されました。

新着記事

2024.06.14

成長市場を探せ コロナ禍の「癒し」契機に急拡大するフレグランス(2024年)

2024.06.13

24年4月の「消費支出」は2ヶ月連続のプラス

2024.06.12

24年4月の「家計収入」は19ヶ月連続のマイナス

2024.06.11

24年5月の「景気の現状判断」は3ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.06.11

24年5月の「景気の先行き判断」は2ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.06.10

企業活動分析 ロレアル(L'Oreal S.A.)23年12月期は増収増益、過去最高を記録

2024.06.10

企業活動分析 ユニ・チャームの23年12月期は、23年12月期は増収増益、売上高は7年連続で過去最高を更新

2024.06.10

企業活動分析 ポーラ・オルビスの23年12月期は増収増益、主力ブランドがけん引

2024.06.07

消費者調査データ 日焼け止め(2024年6月版) 首位「ビオレUV」、僅差の「ニベアUV」「アネッサ」

2024.06.06

24年4月は「完全失業率」は横ばい、「有効求人倍率」は悪化

2024.06.06

24年3月の「現金給与総額」は27ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.06.05

24年5月の「乗用車販売台数」は5ヶ月連続で前年割れに

週間アクセスランキング

1位 2021.05.25

MNEXT 眼のつけどころ プロ・マーケティングの組み立て方 都心高級ホテル競争 「アマン」VS.「リッツ」(1)

2位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

3位 2024.05.29

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター なぜ今、若い男性は銭湯にハマるのか?

4位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

5位 2022.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2022年5月版) 「レッドブル」「モンスター」認知率拡大、上位の牙城揺るがず

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area