
コロナ禍で打撃を受けた市場のひとつに惣菜市場がある。特に外出自粛の影響を受けた百貨店の惣菜、いわゆるデパ地下などが落ち込んだ。しかし、翌21年には早くも持ち直し、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した(日本惣菜協会「惣菜白書」)。

惣菜市場は10兆円を超える大きな市場だ。その伸び率も食市場全体を大きく超え、2023年は前年比104.9%の10兆9,827億円と11億円台も目前だ。百貨店はまだコロナ前の水準には届かないものの、総合スーパーや食品スーパー、CVSなどがともに好調で過去最高の更新に貢献した。惣菜市場は、メガトレンドの時短や簡便化志向、高齢化などを背景に成長してきた。冷凍食品や食品宅配など競合はあるものの、当社のオリジナル調査からは、消費者の4割弱が週1回以上惣菜を購入するという結果もみられる。惣菜市場の成長はまだまだ続きそうだ。
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