コロワイドの2017年3月期の連結決算は、売上高2,344億円(前期比0.2%増)、営業利益41億円(同40.4%減)と増収減益となった。外食産業は、食材価格や人材費の高騰、競合の激化など外部環境の厳しさが伺われた一年であったが、その中で、主要業態のブランド力の強化を図るとともに、業態コンセプトのブラッシュアップ、「お値打ち感」のあるメニューの提供やサービスの一層の向上などに取り組んだ。店舗運営では、コールセンターやインターネットの活用を進め、予約獲得の機会損失の縮小を図った。またコストに関しては、メニューの見直しによる使用食材の絞り込み、タレ・ソースをはじめとする各種加工製品の内製化の推進、食材の仕入れおよび配送の効率化がなされた。目立った動きとして、北米での「牛角」事業のM&A、(株)フレッシュネスの全株式取得などのM&Aを積極的に行ったことや、かっぱ寿司の再生へ向けた取り組み、MD業務の機能の強化・効率化の注力があげられる。また、海外展開では、中東や東南アジアの展開を拡大している。今後は、財務体質及び収益構造の強化を継続して行い、グループ全体としての効率化・シナジーの最大化に努め、グループ各社の機動的な共同購入による調達力の向上や、各取引先との連携をより一層強めていく。次年度は、売上収益2,485億円、営業利益83億円を目指す。
企業活動分析レポートのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
レポートでは企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。競合比較や業界分析などに幅広くご活用いただけます。
分析レポートのダウンロード
- バックナンバー

企業活動分析に関する基調論文
参照コンテンツ
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

5G(第5世代移動通信システム)
5Gとは「第5世代移動通信システム(5th Generation)」のことで、通信規格の名称。現在の「4G」に続く最新の規格で、日本では2020年3月から商用化が開始された。4K/8Kの高精細映像などの大容量コンテンツの伝送や、自動運転や遠隔ロボットへの活用、IoTの普及などが期待されている。

テイクアウト、デリバリーで伸びる洋風ファーストフード
コロナ禍で外食全体が苦戦するなか、ハンバーガーチェーンなどの洋風ファーストフード業態は、コロナ前の2019年と比較しても116.2%と伸長している。原動力となったのは、感染症対策がしやすく、テレワークなど働き方・ライフスタイルの変化に伴うテイクアウトやデリバリーの拡大だ。原材料の値上がりや、健康意識、環境配慮意識の高まりなどの不安要素はあるものの、今後も成長が期待される業態だ。

広まるネットショッピング 特定層に留まるSNS購買とフリマアプリ
コロナ禍でオンラインショッピングの利用が増えている。利用チャネルもアマゾンや楽天だけにとどまらず、多様な買い方がされている。今回は、その中でもSNSを通じた購買やフリマアプリの利用に焦点を当て、今後の利用拡大の可能性を探ってみた。



