
2023年度(2023年4月~24年3月)の冷菓の市場規模は、前年比109.9%の6,082億円で、4年連続で過去最高を更新した(一般社団法人 日本アイスクリーム協会)。
今回は、当社が任意に選んだ冷菓24ブランドについて、「知っている(認知)」、「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って食べたことがある(購入経験)」、「最近3ヶ月以内に買って食べた(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)食べたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、「ハーゲンダッツ(ハーゲンダッツ ジャパン)」、「明治エッセルスーパーカップ(明治)」、「チョコモナカジャンボ(森永製菓)」、「雪見だいふく(ロッテ)」などが項目ごとに小差で首位を争っている。過去の調査結果をみると、2022年版以前は「ハーゲンダッツ」独走が目立ったが、2024年版では「明治エッセルスーパーカップ」と首位を競り合い、今回はついに混戦模様に突入した。
トップグループのなかで、「明治エッセル」は3ヶ月内購入で首位、店頭接触、購入経験で2位。「ハーゲンダッツ」は店頭接触で単独首位、購入意向で同率首位、3ヶ月内購入で2位、「チョコモナカジャンボ」は購入意向で同率首位だ。いずれの項目でも首位から3位までの差は5ポイント以内にとどまっており、苛烈な首位争いとなっている。4位以下をみても、「雪見だいふく」をはじめ「パルム(森永乳業)」、「ジャイアントコーン(江崎グリコ)」などロングセラーがひしめき、首位を狙っている。
再購入意向をみると、首位は「セブンプレミアムアイスクリーム(セブン&アイ)」、2位が「チョコモナカジャンボ」、3位が「トップバリュのアイス(イオン)」と、トップ3のうちPBが2ブランドを占めた。「ハーゲンダッツ」は、首位から10ポイント弱の差をつけられて4位となった。
冷菓市場は金額ベースでは拡大しているが、数量ベースでは前年比99.2%と前年割れだ。同110.8%と2桁増のリッターあたり単価の上昇が、金額ベースの拡大を支えているのだ(同協会)。2024年、メーカー各社はおおよそ10%程度の値上げを実施しており、高額品へのシフトというより、値上げの影響とみるべきだろう。食品全般の値上げが続くなか、これまでは比較的割安感があった冷菓に対しても、消費者の選択は厳しくなっている可能性もある。2025年も猛暑の長期予報が出ており、冷菓の需要期は長いとみられる。長丁場の厳しい競争のゆくえが注目される。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月内購入
- 明治エッセルスーパーカップ(明治) 21.4%
- ハーゲンダッツ 18.7%
- チョコモナカジャンボ(森永製菓) 18.2%
- 再購入意向
- セブンプレミアムアイスクリーム(セブン&アイ) 75.6%
- チョコモナカジャンボ(森永製菓) 68.8%
- トップバリュのアイス(イオン) 66.7%
- ハーゲンダッツ 65.8%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- SUNAO(江崎グリコ)
- 牧場しぼり(江崎グリコ)
- ジャイアントコーン(江崎グリコ)
- アイスの実(江崎グリコ)
- 明治エッセルスーパーカップ(明治)
- 爽(ロッテ)
- クーリッシュ(ロッテ)
- レディボーデン(ロッテ)
- 雪見だいふく(ロッテ)
- モナ王(ロッテ)
- ガーナアイス(ロッテ)
- ピノ(森永乳業)
- パルム(森永乳業)
- MOW(モウ)(森永乳業)
- アイスボックス(森永製菓)
- チョコモナカジャンボ(森永製菓)
- 板チョコアイス(森永製菓)
- ガリガリ君(赤城乳業)
- あずきバー(井村屋)
- ハーゲンダッツ
- 食べる牧場アイス(ファミリーマート)
- ウチカフェのアイス(ローソン)
- セブンプレミアムアイスクリーム(セブン&アイ)
- トップバリュのアイス(イオン)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2025年2025年4月3日(木)~4月4日(金)
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,059サンプル
サンプル構成(%)


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