キーエンスの2018年3月期の連結決算は、売上高5,268億円(前年同期比27.7%増)、営業利益2,929億円(同33.8%増)と、ともに過去最高となった。背景には米国や欧州での緩やかな経済回復や、国内企業の収益改善による設備投資の緩やかな増加などがある。また、高速オートフォーカスハンディターミナルや3-AxisUVレーザーマーカ等の新製品の開発や、人材充実・海外販売体制の強化が貢献した。また16年度はフィリピンに現地法人を設立するなど、近年は積極的に海外展開を行っている。その結果、海外売上高比率は53.3%となった。今後、更なる企業価値向上を目指す上で海外事業の拡大は必須であり、成長の軸であるEV用電池工場向けのセンサーが近年の業績を牽引している。キーエンスの著しい成長の要因となっているファブレスのビジネスモデルや徹底的な教育を受けた社員などの強みを、今後いかに海外市場に当てはめていくかが重要となってくる。
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