半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2024年01月10日

消費者調査データ No.399
キャッシュレス決済(2024年1月版)
「PayPay」の成長続く 認知も利用経験も1年で10ポイント上昇



グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
登録済みの方はこちらからログインしてご利用ください。

 2022年キャッシュレス決済比率は、前年から3.5ポイント上昇し36.1%、金額は111兆円と初の100兆円超えとなった(経済産業省)。ボリュームとして大きいのはクレジットカードだが、コード決済の比率上昇が目立っている。

 今回は、当社が任意に選んだキャッシュレス決済24ブランドについて、「知っている(認知率)」、「利用したことがある(経験率)」、「最近3ヶ月以内に利用したことがある(3ヶ月内利用)」、「昨年に比べて利用が増加した(利用増加)」、さらに「今後(も)利用したい(今後意向)」と「利用経験者における今後の利用意向(再利用意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。

 今回の調査では、前回(2022年11月版)同様、全項目でコード決済の「PayPay」が首位を獲得した。「PayPay」の前回と今回の主要な指標を比較すると、

  認知率 経験率 増加率
前回(22年10月調査) 58.9% 36.0% 22.6%
今回(23年11月調査) 68.3% 48.1% 27.5%

となり、認知率と経験率は約10ポイント、増加率は5ポイント増えており、成長に勢いがある。

 他のキャッシュレス決済と比べても、利用経験では2位の「Suica」に、3ヶ月以内利用でも、2位の「楽天ペイ」にそれぞれ20ポイント近い大差をつけている。今後の利用意向をみても、全体で約4割、利用経験者に限れば(再利用意向)約8割という高さだ。

 2位には、認知や利用意向では「Suica」が、3ヶ月内利用や利用増加、今後の利用意向で「楽天ペイ」がつけている。そのほか、「d払い」、「WAON」、「nanaco」、「auPay」などがランクインしている。このうち、「楽天ペイ」、「d払い」、「auPay」はコード決済で、「PayPay」を含め、コード決済系の健闘が目立つ。

 さらに、再利用意向をみると、首位の「PayPay」をはじめとして、「楽天ペイ」、「d払い」、「FamiPay」、「auPay」と続く。1位から5位までがすべてコード決済系だ。コード決済系のサービスは、急速に拡大する利用可能店舗や、ポイント還元サービスなどに支えられてキャッシュレス決済拡大の牽引車となっている。

 拡大を続けるキャッシュレス決済。政府の「2025年までにキャッシュレス決済比率を4割に」という目標も実現がみえてきたが、海外でのキャッシュレス比率は韓国の9割超、中国の8割超を筆頭に、軒並み日本より高くなっている(一般社団法人キャッシュレス推進協議会)。キャッシュレス決済最大の「PayPay」の利用者は6,000万人を超え(PayPay株式会社 2023年10月4日現在)たが、諸外国と比較すればまだ成長の余地はあるといえる。手軽さとお得感を武器に、今後もキャッシュレス比率は拡大していくとみられているが、「PayPay」独走が続くのかが注目される。


注目ランキング
  • 3ヶ月内購入
    1. PayPay     27.5%
    2. 楽天ペイ    15.3%
    3. d払い      10.1%
  • 再購入意向
    1. PayPay     81.6%
    2. 楽天ペイ    76.6%
    3. d払い      66.2%
    4. FamiPay     64.0%
    5. auPay      62.9%

グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。

ログインしてグラフを見るいますぐ会員登録


詳細データのダウンロード

クロス集計表 サンプルイメージ
消費者調査データ クロス集計表 サンプルイメージ

調査概要

提示24ブランド

  • 楽天Edy
  • Suica
  • PASMO
  • TOICA
  • manaca
  • ICOCA
  • PiTaPa
  • WAON
  • nanaco
  • iTunesカード
  • GooglePlayカード
  • デビットカード
  • QUICPay(クイックペイ)
  • PayPay
  • 楽天ペイ
  • LINEペイ
  • d払い
  • auPay
  • ゆうちょPay
  • FamiPay
  • メルペイ
  • ApplePay(アップルペイ)
  • GooglePay(グーグルペイ)
  • iD


調査設計

調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年11月14日(火)~11月16日(木)
調査対象者:当社インターネットモニター木 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,060サンプル
サンプル構成(%)







おすすめ新着記事



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツプレミアム会員サービス戦略ケースの教科書Online


お知らせ

2024.03.25

当社合田執筆の「猛スピードのクルマはいらない」 これからの高齢化社会に必要な“まちづくり”とは何か? そのヒントは欧米になかった!」がメルクマールに掲載されました。

新着記事

2024.07.26

消費者調査データ 炭酸飲料(2024年7月版)  首位「コカ・コーラ」、迫る「三ツ矢サイダー」、高い再購入意向の無糖炭酸水

2024.07.25

24年5月の「広告売上高」は、6ヶ月ぶりのプラス

2024.07.24

24年5月の「旅行業者取扱高」は19年比で72%に

2024.07.23

24年5月の「商業動態統計調査」は2ヶ月連続のプラス

2024.07.22

企業活動分析 キユーピー株式会社 23年11月期は海外など好調で増収も原材料高騰で2桁減益に

2024.07.22

企業活動分析 カゴメ株式会社 23年12月期は引き続き海外事業がけん引し増収増益に

2024.07.19

企業活動分析 ライオン株式会社(2023年12月期) 増収も土地譲渡益の反動等で減益に

2024.07.19

企業活動分析 ユニリーバ(Unilever)(2023年12月期) 減収減益、事業部門の業績格差受け、新成長戦略を修正へ

2024.07.19

24年6月の「景気の先行き判断」は3ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.07.18

24年6月の「景気の現状判断」は4ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.07.17

MNEXT 円安は歓迎すべきかー過熱する円安論争

2024.07.16

企業活動分析 山崎製パン株式会社 23年12月期は大幅な増収増益で過去最高益に

2024.07.12

消費者調査データ スポーツドリンク・熱中症対策飲料(2024年7月版) 首位「ポカリスエット」、追い上げる「アクエリアス」

2024.07.11

24年5月の「消費支出」はふたたびマイナスに

2024.07.10

24年5月の「家計収入」は20ヶ月ぶりのプラス

2024.07.09

24年4月の「現金給与総額」は28ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.07.08

企業活動分析 大塚HD 23年12月期は売上は過去最高を記録、医療事業の減損損失で減益に

2024.07.08

企業活動分析 小林製薬の23年12月期は、R&Dや宣伝広告への積極投資を行い増収減益に

2024.07.05

成長市場を探せ 初の6,000億円超え、猛暑に伸びるアイスクリーム(2024年)

週間アクセスランキング

1位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

2位 2024.07.03

MNEXT コロナ禍の前中後の内食もどりはあったのか? -食欲望の現在-

3位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

4位 2019.09.10

戦略ケース プラットフォームビジネスで急拡大するウーバーイーツ

5位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area