
2023年度のカップめんと袋めんを含めた生産数量は57億5,000万食、うち6割弱がカップめんだ。24年度も12月までの推計では数量ベースで前年比3%増、金額ベースで同6%増程度で推移している(日本即席食品工業協会)。
今回は、当社が任意に選んだカップめん22ブランドについて、「知っている(認知)」、「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って食べたことがある(購入経験)」、「最近3ヶ月以内に買って食べた(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)食べたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、前回(2024年3月版)と同様に、日清食品の「カップヌードル」が圧倒的な強さをみせた。「カップヌードル」は、認知で97.5%、購入経験で74.6%、3ヶ月内購入で45.5%。ほぼ全員に認知があり、4分の3に購入経験があり、半数弱が3ヶ月以内に購入、というまさに国民的ブランドだ。今後の購入意向も約6割、再購入意向も8割弱。ライン拡張やアイテム拡張も多く、ユーザーを飽きさせない工夫もあり、その強さに死角はない。
2位グループはともに和風めんの「日清のどん兵衛(日清食品)」と「赤いきつね/緑のたぬき(東洋水産)」だ。両者は、「カップヌードル」には水をあけられているものの、4位以下には明確な差をつけ、項目ごとに小差で2位を争っている。
再購入意向をみると、「カップヌードル」が首位、「日清のどん兵衛」が2位で日清食品のブランドがワンツーフィニッシュ、ともに7割超えで高い再購入意向を誇っている。3位が「赤いきつね/緑のたぬき」でこちらも6割超えと高い。4位には「セブンプレミアムのカップめん(セブン&アイ)」がランクインしている。「セブンプレミアム」は、購入経験や3ヶ月内購入では15位前後だが、固定ファンをつかんでいるといえよう。
今回の調査結果では、ロングセラーブランドへの上位集中が鮮明な結果となった。背景には、昨今の値上げ続きで強まる消費者の節約志向があると考えられる。「失敗したくない」という意識が安心感のあるブランドに向かっているのだ。特に、首位の「カップヌードル」は、価格訴求型の「あっさりおいしいカップヌードル」シリーズで、節約志向と安心嗜志の両面に対応するなど、ニーズを満たすエクステンションで堅調だ。定番志向の強まるなか、ロングセラーを軸にした競争はまだまだ続きそうだ。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月内購入
- カップヌードル(日清食品) 45.5%
- 日清のどん兵衛(日清食品) 29.5%
- 赤いきつね/緑のたぬき(東洋水産) 25.9%
- 再購入意向
- カップヌードル(日清食品) 77.0%
- 日清のどん兵衛(日清食品) 71.3%
- 赤いきつね/緑のたぬき(東洋水産) 65.3%
- セブンプレミアムのカップめん(セブン&アイ) 57.0%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- カップヌードル(日清食品)
- カップヌードルミニ(日清食品)
- カップヌードルビッグ(日清食品)
- 出前一丁どんぶり(日清食品)
- チキンラーメンどんぶり(日清食品)
- 日清ラ王カップ(日清食品)
- 日清麺職人(日清食品)
- 麺NIPPON(日清食品)
- マルちゃん正麺カップ(東洋水産)
- MARUCHANQTTA(マルちゃんクッタ)(東洋水産)
- 麺づくり(東洋水産)
- チャルメラどんぶり/カップ(明星食品)
- \サッポロ一番どんぶり(サンヨー食品)
- \サッポロ一番カップスター(サンヨー食品)
- セブンプレミアムのカップめん(セブン&アイ)
- トップバリュのカップめん(イオン)
- \ローソンセレクトのカップめん(ローソン)
- ファミリーマートコレクションのカップめん(ファミリーマート)
- みなさまのお墨付きのカップ麺(西友)
- コープヌードル(日本生協連)
- 日清のどん兵衛(日清食品)
- 赤いきつね/緑のたぬき(東洋水産)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2025年2月18日(月)~2月19日(水)
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,048サンプル
サンプル構成(%)


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