
2023年のチョコレート小売り金額は、前年比105.0%で、3年連続のプラスとなった(全日本菓子協会)。
今回は、当社が任意に選んだチョコレート24ブランドについて、「知っている(認知)」「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って食べたことがある(購入経験)」「最近3ヶ月以内に買って食べた(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)食べたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、前回(2024年1月版)と同様、「明治ミルクチョコレート/ブラックチョコレート(以下明治チョコレート)(明治)」が複数の項目で首位を獲得した。「明治チョコレート」は、認知で9割超え、購入経験で6割弱、3ヶ月内購入でも2割に達し、再購入意向でも、首位は譲ったものの、6割を超えている。チョコレートの代名詞的な存在といえる。
2位グループはロッテの「ガーナ」、同じくロッテの「クランキー」、明治の「チョコレート効果」などが競っている。「ガーナ」は認知、店頭接触、購入経験、購入意向で2位、「チョコレート効果」は3ヶ月内購入で2位だが、それぞれの差は小さい。
再購入意向をみると、首位は「リンツ リンドールチョコレート(三菱食品)」、2位に「トップバリュのチョコレート(イオン)」、3位に「セブンプレミアムのチョコレート(セブン&アイ)」、4位に「明治チョコレート」という結果となった。2位と3位はともにPBで、母数はともに100に届かないものの、再購入意向は6割を超えている。
2023年のチョコレート市場は、金額ペースでは順調に伸びてきているものの、数量ベースでみると99.8%とわずかながら前年割れとなり、単価上昇が進んでいることがわかる。高付加価値商品の発売もあるものの、「カカオショック」とまでいわれる原材料価格や流通コストの上昇から、2024年から25年にかけても値上げの発表が続き、足元の動きは不安定だ。PBの再購入意向の高さも、優れたコストパフォーマンスが一因の可能性もある。「自分へのご褒美」、「健康に良い」などプラスイメージの高いチョコレートだが、相次ぐ値上げでユーザーの選択は厳しいものになっている可能性もある。厳しい環境下でブランド力が問われているといえよう。
- 注目ランキング
-
- 3ヶ月内購入
- 明治ミルクチョコレート/ブラックチョコレート(明治) 21.1%
- チョコレート効果(明治) 15.6%
- ガーナ(ロッテ) 15.4%
- 再購入意向
- リンツ リンドールチョコレート(三菱食品) 64.7%
- トップバリュのチョコレート 63.6%
- セブンプレミアムのチョコレート 62.5%
- 明治ミルクチョコレート/ブラックチョコレート(明治) 60.1%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- 明治ミルクチョコレート
/ブラックチョコレート(明治) - 明治ザ・チョコレート(明治)
- チョコレート効果(明治)
- メルティーキッス(明治)
- ガルボ(明治)
- ガーナ(ロッテ)
- クランキー(ロッテ)
- 紗々(ロッテ)
- ZERO(ロッテ)
- バッカス/ラミー(ロッテ)
- カカオの恵み(ロッテ)
- ダース(森永製菓)
- カレ・ド・ショコラ(森永製菓)
- 神戸ローストショコラ(江崎グリコ)
- GABA(江崎グリコ)
- LIBERA(リベラ)(江崎グリコ)
- ルックチョコレート(不二家)
- ミロ チョコレート(ネスレ日本)
- チロルチョコ(チロル)
- アルファベットチョコレート(名糖産業)
- リンツ リンドールチョコレート(三菱食品)
- セブンプレミアムのチョコレート
- トップバリュのチョコレート
- みなさまのお墨付きのチョコレート(西友)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2025年1月22日(水)~1月29日(水)
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,002サンプル
サンプル構成(%)


参照コンテンツ
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