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公開日:2025年10月23日

消費社会白書2026
地殻変動する日本の消費地図

2025年11月13日待望の発刊!

 「消費社会白書」の最新刊を今年も発刊いたします!発刊以来23年間の知見とデータから「今」を鋭く分析し、「半歩先」を提案。中長期だけでなく、短期のマーケティング戦略を構築するための基本データが満載!

 本書では紹介しきれなかった、価値意識や消費行動、100以上の調査項目を、性別や年代、ライフステージなど14の分析軸で集計した、基本集計表の販売も行っています。


巻頭言

もはやバブル後ではない ― 将来不安を超える日本の消費
発行:2025年11月
定価:30,000円(税込)
※メンバーシップサービス会員特典割引/会員セット割引あり

 長く停滞していた日本の消費が、いま再び経済成長の牽引役として動き始めている。およそ35年続いたデフレと将来不安の時代を経て、バブルを知らない世代が人口の過半を占め、円安による輸入インフレがインフレ期待を高めた。ようやく日本の消費は、「もはやバブル後ではない」と言える新たな局面に入った。

 消費構造が大きく変化している。モーレツに働く女性、社会を離れた男性、働く高齢層、共働き世帯など、多様な層が生活の主役となった。彼らは、自己実現を超えた「自己超越」の欲望を持ち、年代やライフステージを超えて価値観で結びついている。物価上昇率を上回る収入増加層が消費を牽引し、欲望の質的ジャンプが生活を進化させている。

 食生活では、一人で家で食事をとる「一汁多菜」型の家ごはんが増え、一定以上の所得層では食費が上昇、定説に反しエンゲル係数も高まっている。ヘルス&ビューティ分野では、自分のアイデンティティを表現する手段として商品を選ぶ傾向が強い。商品価値を伝えるのは、広告でもSNSでもなく、10分間の店頭接客である。耐久財でも所有からレンタルサービスへ、モノから無形財への移行が進み、自動車は移動サービスへと格下げされる一方、EVは未来価値の象徴として若者の心をつかむ。

 購買行動も変わった。買い物の回数は減り、週末集中型となった。ECの金額シェアは7%程度にとどまり、依然として購買の8割以上は売場で決まる。購買を動かすのは、豊かな品揃え、大量陳列、そしてワクワクする体験である。だが、30%以上の値上げを行ったナショナルブランドの8割はブランドスイッチされ、ブランドロイヤリティは20%しか維持できない。現代のブランドには「人以上のアイデンティティ」が求められる。

 「消費社会白書2026」は、消費の構造転換と生活の新しいリアリティを明らかにしている。20年以上の消費分析の積み上げを縦読みした。消費市場は、数多くの脅威と同時に、大きな機会が広がっている。これを収益へと転換する力こそ、プロマーケターの使命である。

 当社は、変わりゆく日本の消費社会を遠望し、市場を見極め、次代の成長の羅針盤として多くの皆様にパートナー価値を提供していきたい。

2025年11月
代表取締役社長  松田 久一




消費社会白書2026 構成

地殻変動する日本の消費地図


第1章  消費者の新しい現実
  1. 【1】サラリーマン化する女性
  2. 【2】「主夫化」する男性
  3. 【3】現役化する高齢者
  4. 【4】大勢化するサービス産業の従事者

第2章  対立する価値観の新しい構図
  1. 【1】価値観意識の大勢と変化
  2. 【2】代表的価値観は「協和共生」
  3. 【3】自己実現欲望から「超越」欲望へ
  4. 【4】視聴メディアの世代間断層

第3章  イライラ消費への転換
  1. 【1】嫌消費から好消費へ
  2. 【2】怒りながら支出する消費者
  3. 【3】消費を牽引する実質収入増加層
  4. 【4】消費の行方を左右するインフレ期待

第4章  内食機会の見直しと再成長
  1. 【1】食事回数の減少と個食化
  2. 【2】合理的な多彩化による食満足
  3. 【3】食充実が押し上げるエンゲル係数
  4. 【コラム】日本は貧しくなっているのか 

第5章  無形財化・サービス化する選択的耐久財
  1. 【1】共働きが生み出す分業ニーズ
  2. 【2】新世代のリスク意識が生み出す家電サブスク
  3. 【3】家事解放と新分業意識が生み出す家電新需要
  4. 【4】顕示的消費からくるEV需要

第6章  H&BCブランドのワタシブランディング化と接客
  1. 【1】H&BCのドライブは「自己実現」
  2. 【2】高価格帯商品選択はマスメディアより専門家
  3. 【3】10分の魔法

第7章  ブランドの崩壊と個人のアイデンティティの時代
  1. 【1】値上げがもたらすブランド価値の崩壊
  2. 【2】自己表現として選ばれるブランド
  3. 【3】擬人化したイメージを持たれているブランド
  4. 【4】表現、属性により歪む価値選択率

第8章  情報ジャーニーと体験を求める購買
  1. 【1】購買チャネルの再編と店頭優位の持続
  2. 【2】情報接点の多様化と体験価値の進化
  3. 【3】製品カテゴリーを基軸とした因子の関連図

第9章  価値観が導く新しい暮らしと消費スタイル
  1. 【1】30年ぶりに復活する消費主導成長経済
  2. 【2】インフレ期待と世代交代が起動する消費回復
  3. 【3】価値スタイルが転換させる暮らしぶり
  4. 【4】接点のダブル構造-リアルとネットの地割れ
  5. 【5】壊れるNBと売りの現場で体験再生されるブランド
  6. 【6】トリクルダウンによる消費拡大

補遺
  1. 【1】調査設計
  2. 【2】対象者プロフィール
  3. 【3】心理世代区分と近年の共通体験
  4. 【4】主な分析手法

図表索引

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基本集計表について

EXCEL形式 定価:55,000円(税込)

「消費社会白書2026」では網羅しきれなかった価値観や食意識、ブランド、買い物行動など4のカテゴリ、100以上の調査項目を、性別や年代、ライフステージなど16の基本属性を軸に集計しました。




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