半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2007.7)
美白化粧品
 使っているのは「UVホワイト」「オルビス」、使いたいのは「HAKU」「SK-II」
 詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(LZH形式・有料会員サービス)
 美白化粧品は、金額ベースではスキンケア市場の約4分の1を占め、紫外線の強まる初夏から夏だけでなく、通年の使用が進んでいます。また、ビタミンC、アルブチン、コウジ酸などの美白成分に加えて、和漢エキスや独自開発の美白成分を配合したブランドや、保湿成分や肌荒れ防止成分を強化した新ブランドの投入やリニュアルも多く、特に美白化粧品市場の代表的商品である美容液の価格が、1万円以上というプレミアム価格帯での動きが活発になっています。
 今回は、美白用アイテムをもつスキンケア38ブランドについて、当社のインターネットモニターに行った調査結果を、ランキング形式でお届けします。

 まず、ブランドの浸透の度合いをみるために、「知っている」「使ったことがある」のランキングをみると、資生堂の「UVホワイト」とコーセーの「雪肌精」が2位以下を引き離し、老舗の専門ブランドの強さをみせた。
 しかし、実際に「現在使っている」ブランドとしては、「雪肌精」は6位、「UVホワイト」はトップを保ったものの、2位以下との差はわずかで、混戦模様である。「オルビス」「ソフィーナ(花王)」「アクアレーベル」「DHC」など、普及価格帯から中価格帯の総合化粧品ブランドが健闘も目立つ。「ソフィーナ」「オルビス」は、「使用したことがある人ベース 今後(も)使用したい」ブランドとしても、それぞれ1位、2位となっており、使用者の評価も高いといえる。
 次に、今後の動向をみるために「知っている人ベース 今後(も)使いたい」ランキングをみてみよう。特徴は、20%以上の支持を集めた6ブランド中4ブランドが、美容液の価格が1万円以上(50ml換算)のプレミアム価格帯に属する商品という点だ。特に、資生堂の「HAKU / HAKU 2 メラノフォーカス」は2005年の発売ながら老舗の「SK-II」をおさえてトップとなった。今後の注目ブランドのひとつといえるだろう。

 最後に、今回の結果を、2002年に実施した美白化粧品の調査結果と比較してみよう。大きな特徴は以下の3点である。
 ひとつは、市場が分散化していることである。2002年の調査では、普及価格帯では「ポンズダブルホワイト」、中価格帯では「雪肌精」、プレミアム価格帯では「SK-II」という明らかなリーディングブランドがみられたが、今回の調査では、上でみたように混戦模様となっている。
 ふたつめは、使用者の満足度の上昇である。2002年の調査では、「使ったことのある人ベース、今後(も)使いたい」の項目でもっとも高かった「ディオールスノー」が39.1%、それに対して今回トップの「ソフィーナ」は53.8%で、40%を超えたブランドは5点にもなる。
 三つめは、ブランドの入れ替わりの激しさである。前回「現在使っている」でトップだった「ポンズダブルホワイト」は16位、2位だった「雪肌精」は6位にダウンしている。
 これらから、ユーザーの満足度をめぐる競争はより厳しくなっていることが推測できる。

 現在は、普及価格帯から中価格帯が上位に目立つ美白市場だが、美白に特化したプレミアムブランド「HAKU2 メラノフォーカス」や、総合プレミアムブランドの「SK-II」などが高機能を武器にユーザーを獲得していくのかが注目される。



【提示38ブランド】
  • UVホワイト(資生堂)
  • ホワイテス(資生堂)
  • 青のアクアレーベル(資生堂)
  • エリクシール シュペリエル(資生堂)
  • ホワイトルーセント(資生堂)
  • HAKU メラノフォーカス(2を含む)(資生堂)
  • ベネフィークの美白用スキンケア化粧品
    (資生堂)
  • dプログラムの美白用スキンケア化粧品
    (資生堂)
  • クレ・ド・ポー ボーテの美白用スキンケア化粧品
  • アルブラン(花王)
  • ソフィーナの美白用スキンケア化粧品(花王)
  • 赤い美白(ブランシール)(カネボウ)
  • フェアクレア ホワイト(カネボウ)
  • フレッシェル ホワイトC(カネボウ)
  • 肌美精(クラシエ)
  • 雪肌精(コーセー)
  • ホワイティスト(WHITIST)(コーセー)
  • ルティーナ ナノホワイト(コーセー)
  • ホワイトクオリティ(コーセー)
  • ボーテ ド コーセー ホワイトサクシード
    (コーセー)
  • プレディア ホワイトスパ(コーセー)
  • インフィニティ プライマル ホワイト(コーセー)
  • コスメデコルテ ホワイトサイエンス(コーセー)
  • コスメデコルテ ホワイトロジスト(コーセー)
  • エクサージュホワイト(アルビオン)
  • ポンズダブルホワイト(日本リーバ)
  • ディオールスノー(クリスチャン・ディオール)
  • プレシジョン ブラン エサンシエル(シャネル)
  • ブラン エクスペール ニューロホワイトX3
    (ランコム)
  • サイバー ホワイト(エスティローダー)
  • ダーマ ホワイト(クリニーク)
  • ホワイト-プラス(クラランス)
  • オバジC
  • イリューム ホワイト キャプチャー
  • SK-IIの美白用スキンケア化粧品
  • DHCの美白用スキンケア化粧品
  • ファンケルの美白用スキンケア化粧品
  • オルビスの美白用スキンケア化粧品
* カネボウホームプロダクツは2007年6月1日、クラシエに社名変更を行ったため、本コンテンツでは「クラシエ」の表記に統一しています(カネボウ化粧品の商品を除く)。なお、調査は5月に行ったため、調査票の表記は「カネボウ」となっています。

サンプル構成(%)
【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2007年6月6日~9日
調査対象者:当社インターネットモニター
        20~49歳
        全国 女性個人
有効回収サンプル数:318サンプル

 本コンテンツのグラフは無料会員サービス、詳細データは有料会員サービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧には会員サービスへのご登録が必要です。

会員サービスのご案内についてはこちらをご覧ください。
会員の方は、下記をクリックしてグラフ・詳細データをご利用ください。






新着記事

2024.10.10

24年8月は「完全失業率」は改善、「有効求人倍率」は悪化

2024.10.09

24年8月の「消費支出」は4ヶ月連続のマイナスに

2024.10.09

24年8月の「家計収入」は4ヶ月連続のプラス

2024.10.08

企業活動分析 味の素の24年3月期は販売単価の上昇や為替の影響で過去最高益を更新

2024.10.07

MNEXT 価値の根拠は何か―欲望を充当するもの(要約版)

2024.10.07

企業活動分析 株式会社ニトリHD24年3月期は決算期変更の影響もあり減収減益

2024.10.04

消費者調査データ 紅茶飲料(2024年10月版) 首位「午後の紅茶」、「紅茶花伝」に水をあける

2024.10.03

24年9月の「乗用車販売台数」は2ヶ月ぶりのプラス

2024.10.02

24年8月の「新設住宅着工戸数」は4ヶ月連続のマイナス

2024.10.01

MNEXT 日本人消滅論の錯覚―世相批判の論理(2024年)

2024.09.30

企業活動分析 しまむらの24年2月期は全事業で既存店1店舗当たりの売上高が上昇し増収増益へ

2024.09.30

企業活動分析 ファーストリテイリング23年8月期は売上・営業利益ともに3期連続で過去最高を達成

2024.09.30

消費からみた景気指標 24年7月は7項目が改善

2024.09.30

24年8月の「ファーストフード売上高」は42ヶ月連続のプラスに

2024.09.30

24年8月の「ファミリーレストラン売上高」は30ヶ月連続プラス

2024.09.27

24年8月の「コンビニエンスストア売上高」は9ヶ月連続のプラスに

2024.09.27

24年8月の「全国百貨店売上高」は30ヶ月連続のプラス、高額品やインバウンドがけん引

2024.09.27

24年8月の「チェーンストア売上高」は既存店で再びプラスに

2024.09.26

24年7月の「旅行業者取扱高」は19年比で72%に

2024.09.26

24年7月の「広告売上高」は、3ヶ月連続のプラス

2024.09.25

24年7月の「商業動態統計調査」は4ヶ月連続のプラス

2024.09.24

MNEXT 価値で捉え、群れ集団を狙えー2025年のマーケティング

2024.09.24

24年8月の「景気の先行き判断」は5ヶ月ぶりに50ポイント超え

2024.09.24

24年8月の「景気の現状判断」は6ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.09.20

消費者調査データ ミネラルウォーター(2024年9月版) 全項目首位「サントリー 天然水」、リピート意向の高いPB

週間アクセスランキング

1位 2024.10.01

MNEXT 日本人消滅論の錯覚―世相批判の論理(2024年)

2位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

3位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

4位 2009.05.08

中国市場の現在 世界一は中国一になれるか?-ウォルマートの上海進出

5位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area