
2024年のスポーツ飲料等の販売金額は前年比101.2%とプラスとなったが、生産量は96.0%で前年割れとなった(全国清涼飲料連合会)。
今回は、当社が任意に選んだ熱中症対策飲料、スポーツドリンク24ブランドについて、「知っている(認知)」、「3ヶ月以内に店頭などで見た(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」、「最近3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月内購入)」、さらに「今後(も)飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という6項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
調査結果を見ると、前回(2024年7月版)は、「ポカリスエット(大塚製薬)」が小差で首位を獲得したが、今回は僅差ながら全項目で「アクエリアス(コカ・コーラシステム)」となった。「アクエリアス」と「ポカリスエット」の差は、ほぼすべての項目で3ポイント内外、今回は「アクエリアス」が首位を飾ったものの、実質的には「2強」体制といえるだろう。
3位には「GREEN DA・KA・RA(サントリー)」が入った。再購入意向以外の5項目での3位だが、購入経験や3ヶ月内購入では、上位2ブランドに水をあけられている。「GREEN DA・KA・RA」に続くのは、「ポカリスエット イオンウォーター(大塚製薬)」や「アクエリアス ゼロ(コカ・コーラシステム)」などのトップブランドの派生商品や、「キリン ソルティライチ(キリン)」などだ。
再購入意向を見ると、前述のように「アクエリアス」が首位、2位に「い・ろ・は・す 塩とれもん(コカ・コーラシステム)」、3位に「ポカリスエット」の順だが、首位から5位までの差はわずか3ポイントで、上位ブランドはそれぞれ固定ファンがついていることがうかがえる。
2025年も早い梅雨明けから猛暑が続き、マスコミやネットでも連日のように熱中症への注意喚起がなされている。すでに7月7日には都内で今年初の猛暑日を記録、長期予報でも猛暑の予報だ。「こまめな水分補給」の必要性も広く浸透しており、熱中症対策のための飲料への受容性は高い。しかし、啓蒙が進むとともに、糖分などの摂りすぎの懸念などから、麦茶などのノンカフェインの無糖飲料や、ペットボトル飲料以外の利用も増えてきている。メーカー各社は引き続き啓蒙に注力すると同時に、夜間熱中症への対策商品や、「凍らせて飲む」など深部体温を下げる商品など新たな切り口で市場拡大を図っている。
- 注目ランキング
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- 3ヶ月内購入
- アクエリアス(コカ・コーラシステム) 34.1%
- ポカリスエット(大塚製薬) 33.2%
- GREEN DA・KA・RA(サントリー) 15.2%
- 再購入意向
- アクエリアス(コカ・コーラシステム) 58.5%
- い・ろ・は・す 塩とれもん(コカ・コーラシステム) 58.2%
- ポカリスエット(大塚製薬) 57.6%
- 3ヶ月内購入
詳細データのダウンロード
クロス集計表 サンプルイメージ
調査概要
提示24ブランド
- \アクエリアス(コカ・コーラシステム)
- アクエリアス ゼロ(コカ・コーラシステム)
- アクエリアス経口補水液(コカ・コーラシステム)
- い・ろ・は・す 塩とれもん(コカ・コーラシステム)
- ポカリスエット(大塚製薬)
- ポカリスエット イオンウォーター(大塚製薬)
- ポカリスエット アイススラリー(大塚製薬)
- 経口補水液オーエスワン(大塚製薬)
- アミノバリュー(大塚製薬)
- DAKARA ミネラル(サントリー)
- GREEN DA・KA・RA(サントリー)
- ビタミンウォーター(サントリー)
- サントリー天然水 うめソルティ(サントリー)
- キリン ラブズスポーツ(キリン)
- キリン ソルティライチ(キリン)
- アサヒスーパーH2O(アサヒ飲料)
- アサヒおいしい水 天然水 ピングレソルティ(アサヒ飲料)
- スポーツウォーター(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)
- POM 塩と夏みかん(えひめ飲料)
- miu プラススポーツ(ダイドードリンコ)
- ライフガード(チェリオ)
- セブンプレミアムスポーツドリンク
- トップバリュ スッキリ飲みやすいスポーツドリンク(イオン)
- みなさまのお墨付きスポーツドリンク(西友)
調査設計
調査手法:インターネットリサーチ調査期間:2025年5月30日~5月31日
調査対象者:インターネットモニター 20歳~69歳 全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,001サンプル
サンプル構成(%)


参照コンテンツ
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