
断捨離とは、不要なモノなどの数を減らし、日常生活や人生に調和をもたらそうとする生活術や処世術のことです。もっと簡単にいうと「整理整頓」をする際の片づけ術のことです。2010年に流行語(ユーキャン新語・流行語大賞の候補語60語)に選ばれ、多くの関連書籍が発刊されました。特に有名なのは、やましたひでこさんの『新・片づけ術「断捨離」』でしょう。
もともとはヨガの行法、「断行(だんぎょう)」、「捨行(しゃぎょう)」、「離行(りぎょう)」という考え方を応用しており。それぞれの単漢字が意味と持っています。「断=入ってくる要らない物を断つ」「捨=身のまわりにずっとある要らない物を捨てる」「離=物への執着から離れる」ということです。その本質は、ふだん義務感を伴って漠然と行っている「そうじ」や「片づけ」を精神的なものつ結び付けて再定義して、自分の心や運気まで磨いて、生活を豊かなものへと昇華させるものです。
こうした言葉が流行した背景には、社会問題にもなった「ゴミ屋敷」など「片づけられない人びと」が報道されたこともあろうかと思われます。ゴミ屋敷は極端な例としても、日本にある伝統的な「もったいない」という観念や考え方が行きすぎると、家や部屋など身の回りにどんどんモノが増えていき、自分の住む空間だけでなく、健康や精神まで圧迫すると言う悪循環に陥ってしまいます。
「もったいない」は「MOTTAINAI」という世界共通の言葉として世界的にも知られるところになりました。しかし、あまりに凝り固まってしまった部分をヨガの考えによって「解きほぐす」こと。その適度なバランスが快適な生活や人生へとつながることを説いているのが「断捨離」という対処法と言えるでしょう。
おすすめ新着記事

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 成長するコーヒー市場 6つの形態が店頭に共存するワケとは?
コーヒーの国内消費量は、2022年に4年ぶりの増加に転じた。最近では大手コンビニエンスストアがコーヒーのサブスクサービスを実験的に導入する動きがみられる。今回はコンビニを中心にコーヒーがどのように買われているのか調査をおこなった。

消費者調査データ No.397 シャンプー(2023年12月版) 「パンテーン」と「ラックス」、僅差の競り合い
コロナ禍によるインバウンド需要喪失からゆっくり立ち直りつつあるシャンプー市場。調査結果は「パンテーン」が複数項目で首位を獲得したが、2位の「ラックス」との差はごくわずかで競り合いが続いている。国内メーカーでは、独立系の専業メーカーが独自のコンセプトで高いリピート意向を獲得している。

成長市場を探せ 「巣ごもり」後も割安感で堅調な家庭用冷凍食品(2023年)
2022年の家庭用冷凍食品の生産量は、前年比100.8%となる80万5,000トンで、8年連続拡大、過去最高を更新。22年からの食品全般の値上げのなかで、簡便化志向や節約志向から利用が継続されているとみられている。



