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消費社会白書2006より
コラム ゆとりの中流生活を志向するニート
消費研究チーム
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 今話題になっているニート(注1)はどのような意識をもっているのだろうか。定職についていない独身社会人を取り出し、その許容生活レベルと、収入と時間のゆとりに対する意識をみてみる。
 まず、世代別では、定職についていない独身社会人はエイティーズでもっとも多く2割に達し、ポストバブルでも1割存在することが確認できる。
 許容生活レベルをみると、定職についていない独身社会人では「中流維持」が多く、低い生活レベルでは納得できない、という意識をもっていることがわかる。
 一方、「収入が減っても時間のゆとりのある生活をしたい」についても「非常にそう思う」が高くなる。
 現在定職についていない独身社会人は、低い生活レベルでは納得できないが、時間のゆとりを失うのもいやだ、というアンビバレントな意識をもっていることがわかる。

図表 定職についていない独身社会人と許容生活レベル意識


(注1)
ニート(NEET)とは、Not in Employment, Education or Training の略で、厚生労働省は「非労働力人口(就業者でも失業者でもない人々)のうち、年齢15~34歳、学卒、未婚者であって、家事・通学をしてない者」と定義し、2004年時点の日本のニート人口を64万人と試算した。 ここでは職業が無職もしくはアルバイト・フリーターである「定職についていない独身社会人」を抽出し、擬似ニートとして分析している。本来のニートの定義とは、就労意欲の有無で区別をしていないことから若干異なることに注意されたい。
(2006.02)

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