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(2003.12)
連続ドラマ(秋編)
-前作が話題の「白い巨塔」VS「トリック」、勝敗はどちらに!?
 
 詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(LZH形式・有料会員サービス)
 12月に入り、10月から始まった連続ドラマも佳境を迎える時期となりました。日本シリーズやワールドカップバレーなどがあったこの秋は、リアルなドラマに視聴者が魅了されていたともいえます。果たしてそんな中、秋の連続ドラマはどのような頑張りを見せたのでしょうか。
 今回は2003年10月から始まった秋のドラマについて、当社のインターネットモニター に行った調査結果をランキング形式でお届けします(※「夢みる葡萄」は9月29日スタート)。

 今回のランキングでは、全七つのランキングで「白い巨塔」と「トリック」の首位争いとなった。「見たことがある」で1位となった「トリック」はテレビシリーズ化、映画化される人気ぶりで、テレビ朝日の夜11時の枠から、今期、夜9時台へ昇格となったドラマである。
 「知っている」「毎回欠かさず」「スタート前話題」「スタート後話題」「今後(も)見たい」「見た人ことがある人ベースの今後見たい」では、「白い巨塔」が1位となった。「知っている」では、83%という高い数字となった。これは、今まで行った連続ドラマランキング(No.16連続ドラマ、No.20連続ドラマ(春編))の中では、最も高い数字となっている(No.16「高校教師」76%、No.20「新・夜逃げ屋本舗」74%)。
 田宮二郎主演の前作(1978年6月~79年1月)が当時の社会に衝撃を与えた伝説のドラマであった影響が大きいと思われる。リメイクものは、前作を超えられずに苦戦してしまう場合が多い。しかし、「白い巨塔」は視聴率でも平均20%を維持し(ビデオリサーチ調べ)、今回のランキングでも全ての項目で20%以上を獲得、上位2位以内に入る結果となっている。これは当社の連続ドラマランキングでは、本年ベストワンの高視聴率ドラマ「GOOD LUCK」に次ぐものであり、大健闘している。
 最後に「見たことがある人ベースの今後見たい」(歩留り)のランキングから注目すべき点をふたつ挙げてみる。ひとつは、「マンハッタンラブストーリー」が上位4位に入っていることである。このドラマは宮藤官九郎が脚本を書いている。彼のドラマには独特な雰囲気があり、じわじわとくる面白さにはまるファンが多いことで知られている。今回のドラマも彼の世界が好きな視聴者を固定ファンにしているのではないか。
 もうひとつは、歩留り50%を超えるドラマが「白い巨塔」1本のみであるということである。今まで2回のドラマランキングでは歩留りの上位4位以上が50%を超えていた。見た人の半分以上に今後見たいと思われないドラマ事情とは相当深刻なものと思われる。コストが安いバラエティーを増やすテレビ局が多い中、フジテレビが開局45周年記念ドラマと銘打って、民放では珍しく2クール(半年間)にわたって放映される「白い巨塔」。果たして、この状況に歯止めをかけるきっかけとなるのであろうか。今後の展開に注目したい。

サンプル構成(%)
男女別年代比率(%)
【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2003年11月26日~27日
調査対象者:当社インターネットモニター 20~49歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:640サンプル

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