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(2012.08)
経済指標速報
2012年8月20日(月)
主任研究員 菅野 守

【収入状況】
 堅調な推移を続けてきた収入の動きにもやや翳り、給与の伸びの産業間格差に加え、内需関連部門での低迷ぶりも鮮明に。

1.概況:堅調な推移を続けてきた収入の動きにも、やや翳りが見え始めている
 2012年7月31日に厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査」(平成24年6月分結果速報)をもとに、月間現金給与額をみると、常用労働者5人以上の事業所における、2012年6月の現金給与総額は常用労働者一人当たり平均で43万2,756円、2011年6月の確報値に対する前年同月比伸び率は99.2%へ上昇するも、2ヶ月連続でのマイナスとなった。
図表1.現金給与額 各内訳の前年同月比伸び率の推移
 現金給与総額の内訳として、所定内給与額と超過給与それぞれの動きに着目すると、2012年5月の所定内給与額は一人当たり平均24万4,629円、2011年6月の確報値に対する前年同月比伸び率は99.6%とわずかながら低下し、3ヶ月連続でマイナスとなった。2012年6月の超過給与(または所定外給与)は平均1万8,332円、前年同月比伸び率は103.8%へと低下するも、10ヶ月連続のプラスとなっている(図表1)。
 2012年6月の現金給与総額の伸び率は、所定内給与額と超過給与双方の伸び率を下回っているが、その主たる原因は、特別給与の伸びの落ち込みにある。1年の中で、夏季のボーナスにより収入が増える6月と7月、冬季のボーナスにより収入が増える12月の3ヶ月分に着目し、2005年6月以降の特別給与額の前年同月比伸び率の推移をみると、2005年から2006年にかけては、"いざなぎ"超えと言われた息の長い好景気を背景に、伸び率はプラスを保っていた。2007年から2009年にかけては、サブプライムローン問題を契機に顕在化し始めた金融危機が最終的にリーマンショックにまで飛び火、その後のグローバルレベルでの深刻な不況へと日本経済も巻きこまれていった。その中で、特別給与額の伸び率は一転マイナスへ落ち込んだまま推移し、とりわけ2009年の間は-10%超という大幅なマイナス幅を記録している。2010年以降、伸び率はプラスからマイナス、マイナスからプラスへと揺れ動き、直近の2012年6月には、2010年6月以降でもっとも大きなマイナス幅を記録している(図表2)。

図表2.特別給与額の前年同月比伸び率の推移


 所定内給与額と特別給与額の伸び率がマイナスになったことに加え、上昇を続けてきた超過給与の伸び率の値も低下に転じるなど、それまで堅調な推移を続けてきた収入の動きにも、やや翳りが見え始めているようだ。

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