一貫パレチゼーションとは、荷物を出発地から到着地まで、同一のパレットに乗せたまま輸送・保管することを意味します。パレットとは、荷物の輸送・保管、物流センターなどでの積み替え作業のために使用される「すのこ」のような台のことです。
一貫パレチゼーションを採用する大きなメリットは人員コストの削減と作業時間の短縮です。フォークリフトを用いてパレットに乗った荷物を、パレットごと積み替えることで輸送作業の効率化が図れます。また、輸送の側面だけではなく、そのまま店頭に並べることで陳列に関する効率化も図れます。
しかし、パレチゼーションは輸送効率が上がる反面、パレットを乗せる分だけ積載効率や保管効率が悪くなるデメリットがあります。また、パレットの回収・管理が不十分だと、紛失・流出が発生して大きなコストになります。回収システムの確立がされていないことや、保管や回収費用などが取引条件に明確に入っていない、費用分担の合意がないなどの課題があります。
また製品サイズに合わせて、多様な形態・サイズのパレットが用いられると、相互利用できないことになり不効率になります。サイズの統一に関しては、現在国際的にISO規格として四つの標準規格が定められています。日本ではJISによって1970年代にT11型が作られ、現在ISO規格のひとつになっています。しかし、業界によっては既に別の標準規格が決められている場合があり、普及の阻害要因となっています。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
成長市場を探せ 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年)
健康志向などを追い風に堅調な動きを続ける茶飲料市場のなかで、特に伸びている領域がある。3年連続で過去最高を更新した麦茶飲料だ。背景にあるのは、気候温暖化による毎年のような猛暑と、熱中症対策意識の高まりだ。
消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い
22年度、過去最高を更新した即席めん市場。その多くを占めるカップめんについての調査結果をみると、「カップヌードル」が絶対的な強さを示し、それを「赤いきつね/緑のたぬき」「日清のどん兵衛」が追う展開となった。一方で、節約志向を背景に、コストパフォーマンスに優れるPBの再購入意向も高い。
消費者調査 「ほろよい」「氷結」「贅沢搾り」 熾烈なトップ争い
巣ごもり需要の反動で、22年は微減となったRTDだが、アップトレンドは続いている。調査結果をみると「ほろよい」「氷結」「贅沢搾り」が熾烈なトップ争いを繰り広げている。