カンパニー制とは社内分社制の一種で、各事業部門をあたかも独立した会社のように分け、事業を運営する仕組みです。
ヒト、モノ、カネの経営資源を各カンパニーに分配し、独立採算を徹底するとともに、権限も大幅委譲します。とくに権限の大幅委譲という点で、単純な事業本部制とは異なります。
日本企業が企業組織改革を実施する時、その狙いは概ね「事業の責任単位を明確にし、権限委譲を進めて意思決定と行動のスピードを早める」ことにあるとされています。
この背景には、90年代に入ってから著しい復活を遂げたように見える米国企業の経営システムへの関心があり、カンパニー制もこのような流れの中で注目されてきました。
1994年に導入したソニーなどは草分け的存在であり、給与水準や人事制度をカンパニーの事業内容に応じた体系に変えられるなど柔軟で迅速な経営が可能になるため、産業界では大企業を中心に経営改革の手法として採用するケースが相次いでいます。とくに家電業界では、1999年に東芝、日立製作所、2000年にNEC、2001年には松下電器産業(現:パナソニック)など各社が採用しています。
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