眼のつけどころ

コロナの出口シナリオ(2月版)の更新―2ヶ月遅れのV回復の予兆

2021.05.31 代表取締役社長 松田久一

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図表.コロナ禍からの早期脱出シナリオ
図表

 緊急事態宣言の再延長に伴い、2021年2月4日にアップした「出口シナリオ」の更新をさせていただきます。不確実な状況を予測し、適切な戦略をとることが大切なことは言うまでもありません。

 2月のシナリオでは、東京について、

コロナ禍の出口がやっとみえてきた。日本は、5~6月には「集団免疫」を獲得し、コロナの収束過程に入りコロナ感染拡大は終息する

 と展望しました。

 これを、

7~8月には「集団免疫」を獲得し、9月にコロナの収束過程に入り年内にコロナ感染拡大は終息する

 と更新します。基本的な考え方や枠組みは変えていません。

 消費回復をおよそ2ヶ月遅れに修正をしたのは、ワクチンの遅れと医療業界の低い協力姿勢、そして、政府に助言する専門分科会が、現場の臨床医の意見を過剰に「忖度」し、公衆的社会学的な「集団免疫獲得」についてあまり関心を寄せてこなかったことにあります。現在でも分科会では、「集団免疫獲得」について戦略目標にはなっていません。

 2021年度は、9月から過剰に抑圧された欲望が爆発すると思われます。欲望爆発の方向を見極め、マーケティング対応の準備をすすめましょう。

本コンテンツは、2021年2月4日に公開した「コロナの出口シナリオとV字回復戦略―日本の「隔離人口」は約39%」の更新版となります。