e流通革命対応のメーカーチャネル戦略

2000.07 代表 松田久一

本稿は、JMRからの提案「流通革命への対応戦略-ネット経済対応シリーズ」のコンテンツとして執筆されました。

 EC市場の急激な成長の背景には、EC端末の多様化によるインターネットユーザーの拡大、ユーザーの拡大に伴うリードユーザーの世代交代がある。インターネットを使える携帯電話の普及はインターネット利用者の裾野を広げ、女性ユーザーが急激に増えた。その結果、30代のパソコン好きの男性から買い物好きのユーザーへとEC市場のリードユーザーが交代したのである。 この急激なEC化がメーカーマーケティングを根本から変革することは言うまでもない。

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商品サービスへの波及

 現在のEC市場を支える商品サービスは、パソコン、ゲームなどのソフト、書籍、チケットの三カテゴリーが主力である。しかし、今後は、リードユーザーの世代交代による潜在的なニーズを背景に、あらゆる商品サービスが20~30%はEC化される。

 ユーザーがECを利用する理由は主に三つある。ひとつは、24時間、いつでも、どこでも、どんな方法でも、自分の都合に合わせて商品サービスを購入したいというニーズがある。ふたつは、限られた店舗ではなく、商品の選択肢を増やし、比較検討の上で賢明な選択をしたいというニーズがある。三つは、買い物の手間や時間を省きたいというニーズがある。

 この三つのニーズは、特定の商品サービスに限らず、すべてにある。したがって、情報やソフト商品のようにデジタル化しやすいなどの商品特性はあるものの、すべての商品サービスはEC化される。弊社調査から推測すれば、最終的にはどの商品サービスでも20~30%のシェアを持つと考えられる。チケット関係などはほぼ全面的にEC化され、自動車などで約20%と推測される。

 ユーザーにとって店舗購入の魅力のない商品サービスほどEC化されやすい。事前にブランド決定ができ、店舗に出向いて、自宅に持って帰るだけの買い物などは、その手間と時間を誰でも省きたい。