消費者は怒っている!
消費者の怒りはビジネスチャンス-マーケティングの理念と現実

2003.07 代表 松田久一

 印刷用PDF(有料会員サービス)

本コンテンツは、J-marketing.net コンテンツ、消費者調査「消費者は怒っている!」の特別解説です。

【消費者調査「消費者は怒っている」 構成】

  1. 応対接客サービスでの不愉快体験は70%-消費者の接客不満
  2. やる気のない店員を許せますか?-買い物場面での不満
  3. 一度の不愉快体験が命取り-飲食店での不満
  4. 役所・銀行は不愉快体験の宝庫-手続き場面での不満

 「お金を払って不愉快な想いを買う」お客さんなどいるはずがない。顧客満足度の追求を標榜する企業が多い中で、現実には、年間、約70%の消費者が不愉快な体験に対価を支払っている。不愉快体験者の平均不愉快体験数は、約2回である。「マジかよ?マジである」。

 企業は、顧客になんらかの商品サービスを提供し、その効用及び満足度に対価を支払って頂いて会社は存立している。企業のすべてのコスト負担者は最終的に顧客である。株主でも、経営者でもない。社長から給料を貰っているのではなくて、顧客から給料を頂いているというのがマーケティングの理念であり、根本の精神である。経済学でも効用に対価を支払うのであって、マイナスの効用に対価を支払わないことになっている。理念と現実の壁は厚いとは思わない。マーケティングの理念が膨大なビジネスチャンスを作っているとみるべきである。