顧客接点のリ・デザイン─ 次世代マーケティングの提案
接点再構築の必要性

2014.03 代表 松田久一

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01

マーケティングを追求しても売れない

 レガシー(既製)マーケティングが売りに効かない。
 このマーケティングは、アメリカの先進的な消費財メーカーの成功事例を手本にしたものであり、長年、世界のリーダー企業が採用し、構築してきたものである。
 しかし現在は、この教科書的マーケティングによって業界トップの座を築いた企業ほど、業績の長期低迷に苦しんでいる。もはや、レガシーマーケティングは、部分修正では済まされないほどに劣化している。寧ろ、レガシーマーケティングを追求すればするほど、収益が悪化し、売れなくなっていると言っても過言ではない。

02

なぜレガシーが通用しなくなったのか

 レガシーマーケティングが通用しないのは、2010年代に入って、企業の提供する商品サービスと消費者を結ぶ接点が、質的に変化し、ビッグバンを起こしたからである。ここでいう接点とは、商品サービスと消費者を結ぶ「場や機能」のことだ。レガシーマーケティングは、この顧客接点に対応できていないのである。