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(2017.06)
スマホ・タブレットが切り開く教育業界の未来
リサーチャー 中山有希



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 教育サービス業界が転換期を迎えている。2020年に控える大学受験制度改革や、中学受験ニーズの高まりで、市場は勢いを増しつつある。企業側も、新たなサービスで消費者ニーズを取り込もうと躍起だ。学習塾などのリアルな教育の場と映像授業の組み合わせによる事業拡大や、タブレット端末による通信教育の進化も加速する。さらに、スマートフォンで授業が受けられる「スタディサプリ」(リクルート)は圧倒的な低価格で、市場にインパクトを与えている。少子化で、縮小すると思われていた市場で何が起こっているのか、考察する。


少子化のなかでも縮小していない教育業界

 少子化のなかで縮小すると思われた学習塾・予備校の市場規模は、わずかだかプラス成長している。その規模は、約9,500億円とも試算される(矢野経済研究所推計)。

 一人っ子世帯が増え、子どもひとりにかけられる教育費に余裕ができたことと、学歴が生涯年収に影響するという認識が広まったことなどから、中学受験比率は直近3年間で上向きに転じている(図表1)。


図表1.中学受験比率


 さらに、2020年に実施される大学受験制度改革も、市場の成長に影響していると考えられる。

 センター試験が廃止となり、従来の「知識力」を問う入試方法から、「思考力・判断力・表現力」などを測定するための「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」に改められる予定だ。これまで、大学受験は、知識の暗記や解き方を覚えれば乗り越えられていた。しかし、制度改革によって高校2~3年生を対象に、学校の授業の達成度を測ることによる評価システムに変更される。つまり従来の入試一発勝負では受験は成功せず、普段からの学習の積み重ねが問われるようになる。


転換期の教育業界

 このような変化を背景として、教育業界は大きく転換しようとしている。


技術革新と低価格で浸透する新たな通信教育サービスは、
教育格差解消の糸口となるか?
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