ユニ・チャームの2022年12月期の連結決算は、売上高8,980億円(前年同期比14.7%増)、コア営業利益1,196億円(同2.4%減)と増収減益となった。売上高は5期連続で過去最高を更新、コア営業利益は年間で減益ではあるが、下期は原材料費の更なる高騰や物流費率の高まりにも関わらず、増益を達成し収益性も着実に改善傾向となった。セグメント別では、パーソナルケアは増収(同13.8%増)減益(同6.0%減)だった。特にフェミニンケア、ウェルネスケア、キレイケアがそれぞれ2桁増収と高い成長で牽引したが、ベビーケアの中国ロックダウンによる影響や構造改革によるコスト増加などが影響し減益となった。ペットケアは北米が価格転嫁で好調に推移し、増収(同19.9%増)増益(同25.5%増)となった。海外については、アジアが原材料コスト、物流費、為替の変動の影響を受けたものの、インドネシア、インドなど、トップラインの成長による増収、その他地域が北米のペットケア牽引による増収で、海外業績は21.0%増収となった。一方、コア営業利益は数年にわたって継続している中国のベビーケアの減益が影響し、3.8%減益となった。2021年からは2030年のありたい姿として「共生社会」(世界中の人々が平等で不自由なく、その人らしさを尊重し、やさしさで包み支え合う、心つながる豊かな社会)を掲げ、その実現に向けて、第11次中期経営計画(2021年~2023年)をスタート。SDGsに貢献することを「purpose」とし持続的成長に向けた投資を継続。DXを活用し、ニューノーマルにマッチした商品や、販売、生産、研究開発などの変革を推進している。最終年となる2023年度は中期経営計画の目標である売上高8,880億円、コア営業利益率15.5%達成を目指す。
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