旭化成の2018年度3月期連結決算は売上高2兆422億円(前年同期比8.5%増)、営業利益1,985億円(同24.7%増)、当期純利益1,702億円(同48%増)となった。各事業において販売が好調だったことに加え、ケミカル事業における市況上昇などの追い風もあり、売上高は創業以来初めて2兆円を超え、売上・利益ともに過去最高を更新した。セグメント別には、マテリアル領域で、繊維事業が不織布事業を中心に業績が堅調に推移し、前期比で増収・微増益となり、ケミカル事業はアクリロニトリル(AN)の市況上昇や高付加価値系事業が順調に推移したことなどにより 前期比で増収・増益、エレクトロニクス事業も各製品の販売が順調に推移した。住宅領域においては、住宅事業は集合住宅を中心に引渡単価が上昇したが、販売管理費が増加したことなどから、前期比で増収、営業利益は前期並みとなり、建材事業は断熱材の販売が堅調に推移したものの、原燃料価格高騰の影響を受け前期比で増収・減益となった。2016年度からスタートした中期経営計画では、"収益性の高い付加価値型事業の集合体"となることを目標に掲げ、この3年間をそのための基盤づくりと位置づけている。進捗は順調で、最終年度である2018年度は、引き続き、競争優位性のある事業に積極的に投資していくとともに、グループ理念・ビジョン・バリューに基づいてESG課題に取り組む。
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- 戦略ケース 旭化成工業株式会社 -用途別組織による市場対応(1993年)
- 戦略ケース 旭化成工業株式会社 -多角化の基軸ヘーベルハウス(1991年)
- 戦略ケース 旭化成工業 ピープル・マネジメントの勝利(1988年)
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