日清食品ホールディングスの2023年3月期の連結決算は、売上収益6,692億円(前期比17.5%増)、営業利益556億円(同19.4%増)と、売上収益、各段階利益ともに過去最高を更新し、2桁%の増収増益となった。米国を中心とした海外事業が全体を牽引し増収、営業利益は、コスト上昇による減益圧力を、価格改定や高付加価値商品の売上増加などによりカバーし増益となった。セグメント別にみると、国内即席めん・国内非即席めん・海外の3事業すべてが、価格改定効果も加わり、増収となった。一方、営業利益は、国内即席めん事業はコスト増を主因に減益となった。国内非即席めん事業は、好調な高付加価値商品や価格改定により冷凍・ヨーク・ぼんち・湖池屋で増収となったことに加え、日清ヨークの「ピルクルミラクルケア」の販売が大きく寄与し、全体で+5.2%の増益、国内事業全体を下支えした。海外事業は、特に米州地域セグメントが海外事業全体を牽引し、全ての地域で増収・増益となった。2021年5月に発表された中長期成長戦略2030では、ビジョン「EARTH FOOD CREATOR(食文化創造集団)」の実現と持続的成長に向け、三つの成長戦略テーマとして、1.価値の向上:既存事業のキャッシュ総出力強化、2.価値の持続:EARTH FOOD CHALLENGE 2030、3.価値の飛躍:新規事業の推進 に取り組んでいる。2023年度は、売上収益7,000億円突破、既存事業コア営業利益640億円(前年比6.4%の増益)を見込み、国内事業で5%、海外事業で10%超の増益を計画している。
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