II. 現代の戦略とマーケティング

1.戦略思考を鍛える

好調・楽天の死角、本当の脅威とは?
 セブンとアマゾンの挟撃、新複合小売の時代突入

2014.07 代表 松田久一

本コンテンツは、2014年7月14日に、ニュースメディア「ビジネスジャーナル」に掲載されたものです。

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好業績の楽天

 電子商取引(EC)大手・楽天の業績が好調である。楽天のECの2013年度の流通総額は約1.7兆円、対前年でおよそ20%の成長である。昨年に発表された「Yahoo!ショッピング」(ヤフー)の衝撃的な出店無料化の影響はまったくみられない。これはEC市場が限られたパイの争奪競争ではなく、共存できる拡大余地があるということだ。EC比率は3%台とアメリカの半分程度の水準であり、まだまだ成長段階にある。さらに増税前の駆け込み需要、そしてアベノミクスによる消費回復の追い風がある。また、スマートフォン(スマホ)普及の波に乗る「DeNAショッピング」(ディー・エヌ・エー)、「LINEモール」(LINE)などの追撃も及ばない勢いである。

 しかし、思わぬところに楽天の死角はある。業績好調の半面で楽天は、前門の虎、後門の狼に挟撃されているのだ。