I. 消費社会をどう読むか

2.消費リーダーを斬る

ミリオネアを狙え―価格差別化-価格帯の垂直拡大

2003.07 代表 松田久一

 デフレ不況のなかで高額商品が健闘しているのが注目される。東京都心では、半年で1,320万人の来場者を集めた丸ビル、汐留、六本木ヒルズと続々と新しい商業施設が誕生している。これらの商業施設の特徴は、インポートブランドを基軸にしたショップ、有名シェフ、職人、老舗レストランやホテル、映画館などのエンタメ施設を持っていることだ。この周辺に、新しいマンションが次々と供給されている。これらの施設で提供される商品やサービスは、決して安価ではない。主婦の財布の紐の緩み具合が露骨に表れるデパートの地下売場でのヒット商品でも安価なものはない。一本1,200円の巻きずし、一丁400円の豆腐や一個500円の肉まんが飛ぶように売れている。極めつけは分譲マンションである。都心三区で売り出されるマンションの価格帯は「億ション」が中心になり、10億円を超えるマンションが即日完売となっている。インポートブランドの勢いも衰えていない。マンションの賃貸価格は低下傾向にあるとは言え、都心の最新設備を備えた物件は、ワンルームマンションでも15万円以上が平均賃貸料となっている。六本木ヒルズのレジデンス棟はその中心が約100万円台である。