I. 消費社会をどう読むか

2.消費リーダーを斬る

新・新人類

1986.11 代表 松田久一
図表

司 会  「今日は皆さんお忙しいところお集まりいただきありがとうございます。今日お集まりいただいたのは、右の広告を評価していただこうと思いまして...では、旧人類の方からどうぞ。」

旧人類  「この広告は調査会社の広告ですね。南の島の人達にこんなパジャマはいらない、しっかり調査をしないと駄目だ、と広告しているんだと思います。」

マーケター「いや、これはですね、川崎徹さんの広告のパターンで、パジャマを売りたいんだけどつまらないので、商品にキズをつけて、パジャマに新しい意味を付加しようとしているんですよ。だから、これはパジャマの優れた広告ですよ。」

旧人類  「鋭い解釈ですね。」

司 会  「じゃ、これは、商品をほめないで、敢えてけなす、そういう広告だということですね。う~む、なるほど。新人類の方はどうです。」

新人類  「基本的には賛成ですけど、これ『営業力開発』に載るんでしょ。そしたら、ほら、日本マーケティング研究所でしょ。すると、やっぱり、川崎徹風の広告にみせといて、実は、調査の広告ってことじゃないのかなぁ、わかんないですが。」

旧人類  「う~ん、鋭い、さすが新人類さんですね。」

司 会  「どうですか、皆さん。この広告は、すると、一見、調査会社の広告にみえるけれど、実はパジャマの広告に見える。ところが、実は調査会社の広告だ、ということですか。」

マーケター「だから、この広告は非常に高度な広告、高度な意味をもった広告ということですね。現代の消費者には、こんな広告でないと訴求力はないですね。まさに、現代の記号社会の広告です。『スチュワーデス物語』の広告板です。」

司 会  「マーケターさんありがとうございます。...あ、そうだ、そ、そこの女子高校生、あのあなたはこの広告についてどう思いますか。」

女子高校生「ちゃせー、モノクロじゃん。」

注)「ちゃせー」とは女子高校生がよく発する意味不明の語。

[1986.01 「営業力開発」 日本マーケティング研究所]