取引において、物流で発生する商品・代金回収と情報といった流れはもはや不可分であることは明らかです。情報については通知-確認という、送り手と受け手の双方向性があります。この流れに着目し、情報システムのオンライン・ネットワークを構築しようとしたのがVAN(付加価値通信網)と呼ばれるものです。
現在では様々なVANの形態がありますが、主なものとしては、
- メーカー主導 -メーカー単独で自社の系列流通をネットワークしたもの
- 業界VAN -特定業界内で、メーカーと卸売業者がデータ交換を行うもの
- 地域VAN -各地の卸売業者や小売業者が地元地域のなかでデータ交換を行うもの
などがあげられます。VANを構築するためには、取り扱うデータや帳票、商品コードなどの標準化が必要になります。VANを構築することを通じて流通の系列化を図る、といった流通戦略の一環としてVANを位置づける企業が多くなっています。
CIM(Computer Integreted Manufacturing) とは、製造業における研究開発、生産、販売の三つの業務を情報システムによって統合し、戦略的な経営を可能にするシステムのことをいいます。CIMの目標は研究開発、生産、販売面のあらゆる企業活動のなかにありますが、特に物流面では生産システムの変革により、無在庫販売・無在庫生産が可能となります。
無在庫生産システムとしてカンバン方式が知られていますが、いわば電子化されたカンバンとして活用することが可能です。情報・モノの流れが完全に情報システムによって管理されることにより、取引先は納期の短縮化と、在庫・商品・生産情報を受けられ、メーカー側では営業力強化と、生産・流通段階のコストダウンにより、経営効率が向上します。
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