獲得すべき販売量を策定し、どんな流通、どんな売り方で目標を達成していくべきかを計画するために、自社商品のターゲットボリュームを推定し、さらに、どこで、どんな買われ方をしているのかを明らかにすることが市場・顧客分析の狙いです。
基本的には次のようなステップで分析をすすめていきます。
- ターゲットの設定 自社の商品・サービスのターゲットを設定します。このとき、代替品のターゲット、使用価値から見た潜在的なターゲットも同時に設定します。
- 推定の軸の決定 ターゲットの特徴のなかでボリューム推定のための軸を設定します。例えば、女性人口、世帯数などのうち何パーセントが見込みのボリュームというように決めていきます。世帯数・人口などの数量とリンクさせていく必要があります。
- 消費量の推定 ターゲット一人当たりの購入頻度・購入数量から消費量全体を推定していきます。
- 獲得できる数量の推定 顧客が購入するチャネル・購買活動と自社の流通・販売形態を突き合わせて獲得できる数量と必要な活動の内容・活動量を推定します。
顧客のニーズ・購買行動は常に変化しています。昨年の計画がそのまま通用するとは限りません。
顧客の変化によって、主力チャネルが移動していたり、サンプリングなどのプロモーション活動によって、ヨココミ情報が形成されて商品の選択基準が変化したりするケースがあります。顧客の変化の有無と変化の方向をみきわめることがポイントです。こうした市場・顧客の理解は、全国レベルだけでなく各エリアでも実施する必要があります。
無料の会員登録をするだけで、
最新の戦略ケースや豊富で鮮度あるコンテンツを見ることができます。
おすすめ新着記事
成長市場を探せ ビスケット市場、4年連続プラスで初の4,000億超えに(2024年)
緩やかに増減を繰り返してきたビスケット市場が伸びている。2020年から4年連続プラスで、2023年はついに4,000億円を超えた。コロナ下でも堅調な動きを見せ、2023年の販売金額は4,260億円で、コロナ前の2019年比で1.13倍となった。
消費者調査データ ノンアルコール飲料 首位は「ドライゼロ」、追う「オールフリー」「のんある気分」
2022年のノンアルコール飲料市場は8年連続で拡大を続け、過去最高と推定される。調査結果をみると、ビールテイストの「アサヒ ドライゼロ」が、全項目で首位を獲得したが、再購入意向ではカクテルテイストやワインテイストなどのブランドも上位に複数ランクイン、ノンアルコール飲料の幅の広がりを示している。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 20代男性の内食志向にマッチして伸びる冷凍餃子
数ある冷凍食品の中で圧倒的1位の生産量を誇る冷凍餃子は誰がなぜどのように購入しているのか調べてみた。餃子の選好度、購入頻度、購入増減とも20代が他の年代に比べて高く、冷凍餃子は若い年代が牽引して、拡大してきていることがわかった。