ケーズホールディングスの2018年3月期の連結決算は、売上高6,791億円(前年同期比103.2%)、営業利益308億円(前年同期比120.1%)で増収増益となった。パソコン・情報機器はスマートフォンの普及などで低調だったものの、エアコンなどの季節商品は順調に推移した。また、洗濯機は時短・節水志向から大容量や乾燥機付き機種への買い替え需要で好調に、冷蔵庫は生活スタイルにあった商品への買い替えなどで堅調に推移した。家電販売業界においては、全体として消費への力強さは感じられないが、顧客の付加価値を見出した商品への購買志向は変わらなかった。しかし、テレビなどの映像商品は2018年12月開始予定の4k放送、2020年開催予定の東京五輪などで需要増加が見込まれ、定期的に回復していくことが予測され、高付加価値の商品に対する顧客の関心が高く、引き続き買い替えに対する需要は期待できる。店舗展開に関しては、引き続き家電専門店として顧客の利便性を重視した地域密着の展開、営業活動を行い店舗数は496となった。今後は、節電・省エネ・安心・安全・健康をキーワードから生まれる需要と顧客がよりよい生活が期待できる付加価値をうまくつなぎ合わせた商品の提供、営業ができるかがカギとなる。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 大幅減収続く家電量販店は「住宅事業」に活路を求める ~LIXILがエディオンの筆頭株主に~(2013年)
- 戦略ケース ソフマップ秋葉原本館オープン-秋葉原の勢力図は変わるか?(2007年)
- 戦略ケース どこまでいくか、ヤマダ電機 -家電流通市場の寡占化(2005年)
- 戦略ケース バーチャル化に生き残りを賭けるデオデオ(2000年)
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