イオンの2022年2月期連結決算は、営業収益87,160億円(前年同期比1.3%増)、営業利益1,743億円(同15.8%増)と、営業収益が過去最高を更新し増収増益となった。セグメント別の業績は、調剤併設店舗の拡大や積極的な新規出店を推進したヘルス&ウエルネス事業、新型コロナウイルス感染症拡大の第一波に伴い前期に国内外で大規模な臨時休業を実施したディベロッパー事業やサービス・専門店事業が増収増益となり、増収に貢献した。SM事業、DS事業は継続する内食需要を獲得し、コロナ前の2020年2月期連結累計期間に対しても増収増益となった。総合金融事業は審査の精緻化や債権回収の強化、デジタル化による利便性及び生産性の向上で増益。GMS事業は継続する内食需要への対応に加え、ネットスーパーの拡大・強化、AI の活用や在庫削減による粗利益率の改善等の取り組みにより大きく損益を改善した。2021年度については、「2021~2025年度中期経営計画」で掲げた五つの成長戦略(デジタルシフトの加速と進化、サプライチェーン発想での独自価値の創造、新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化、イオン生活圏の創造、アジアシフトの更なる加速)を着実に実行することで、さらなる収益性改善を進め、営業収益は過去最高の9兆円、営業利益についてもコロナ前の 2020年2月期の水準への回復を目指す。
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