三菱重工業の2019年3月期の連結決算は売上高4兆783億円(前期比0.2%減)、事業利益1,867億円(同220.7%増)、当期純利益1,826億円(同365.5%増)となった。当年度も引き続き「2018年度事業計画」に基づいた施策を推進してきた。その成果として、流動資産圧縮などの経営効率化によりキャッシュフローが増大、特に、フリーキャッシュフローは過去最高の2,430億円となり、有利子負債も過去最低の水準となった。売上収益は、パワー部門とインダストリー&社会基盤部門が増加したものの、航空・防衛・宇宙部門等で減少したことにより、前年度並みとなった。事業利益に関しては、全ての部門で増加したことに加え、固定資産売却益を計上したこと等により、2018年度比で約220%の増加となった。今後は不透明な市場環境に対応するため、固定資産の再活用と流動化を進めることが課題である。来期以降も引き続き積極的な資金配分による成長戦略の推進とグローバル・グループ経営体制の整備、三菱日立パワーシステムズの構造転換、MRJ事業の推進に向けて施策を展開・加速していき、 Triple One Proportion(売上収益:総資産:時価総額=1:1:1の状態をあるべき姿と考えるもの)による安定的な経営を目指す。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 自動車メーカーの生き残り戦略―移動システム産業で成功するためには(2018年)
- 戦略ケース トヨタ自動車vs. 日産自動車
世界のトヨタ、V字復活の日産。グローバル再編に向けた持続成長の鍵は何か(2003年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
消費者調査データ コーヒー飲料(2024年3月版)独走「BOSS」、「ジョージア」との差を広げる
プラスが続くコーヒー飲料の市場についての調査結果をみると、23年調査に引き続き「BOSS」が全項目で首位を獲得、さらに2位の「ジョージア」とは、3ヶ月内購入で差を広げた。「BOSS」はエクステンションの「BOSS CRAFT」も高評価で、リーディングブランドとしての存在感を示している。
成長市場を探せ 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年)
健康志向などを追い風に堅調な動きを続ける茶飲料市場のなかで、特に伸びている領域がある。3年連続で過去最高を更新した麦茶飲料だ。背景にあるのは、気候温暖化による毎年のような猛暑と、熱中症対策意識の高まりだ。
消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い
22年度、過去最高を更新した即席めん市場。その多くを占めるカップめんについての調査結果をみると、「カップヌードル」が絶対的な強さを示し、それを「赤いきつね/緑のたぬき」「日清のどん兵衛」が追う展開となった。一方で、節約志向を背景に、コストパフォーマンスに優れるPBの再購入意向も高い。