消費経済レビュー200710号より 2007年度(下期)の経済と消費の見通し |
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| 菅野 守 | |
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(1)2007年度の日本経済に関するシンクタンク各社のシナリオ2007年の日本経済に関するシンクタンク各社の想定シナリオを整理してみよう。今後の景気を巡る判断の分かれ目となる材料は、「輸出」「個人消費」「設備投資」という、目下の好景気を支えてきた3本柱の動向にある。3要素それぞれに対する判断から、形式的には次の八つのシナリオが想定できる(図表I-12)。
まず輸出動向については、楽観的スタンスが計16機関、悲観的スタンスが計7機関であり、現状では楽観派が上回っている。個人消費については、楽観的スタンスが計14機関、悲観的スタンスが計9機関であり、現状では楽観派が上回っている。設備投資については、楽観的スタンスが計13機関、悲観的スタンスが計10機関であり、現状では楽観派が上回っている。外需、消費、設備投資いずれも、比較的強気のスタンスにある。 前記八つのシナリオの中で、採用企業数の多い上位三つを列挙すると、1位は「外需・消費主導型安定成長シナリオ」(6機関)、2位は「内外需全面展開による長期成長シナリオ」と「外需・投資主導型安定成長シナリオ」(いずれも4機関)である。 「外需・消費主導型安定成長シナリオ」「内外需全面展開による長期成長シナリオ」と「外需・投資主導型安定成長シナリオ」の三つからは、外需については一貫して強気、消費については楽観寄りの傾向が認められる。設備投資については、強弱が分かれている。 シンクタンク各社における上述の主要シナリオで想定されているような、マクロの消費拡大に対する楽観シナリオは、どの程度の蓋然性があるのだろうか。 (2) 消費者における景気の現状認識と見通し将来の経済見通しについて、消費者はどのようなスタンスに立っているのであろうか。弊社ネット・モニターに向けて行った調査結果をもとに、検討の光をあててみよう。1)景気の現状認識
過去に行った同様の調査結果を整理すると、2006年4月調査以降、「よくない計」と「よい計」の差は拡大の傾向にある。景気の現状認識については、悪化の方向への動きが認められる。 | |||||||||||
2)景気の見通し
過去に行った同様の調査結果を整理すると、「よくなる計」と「悪くなる 計」の差は急速に縮まってきたが、今回調査では「悪くなる計」が「よくなる計」を逆転するに至った。これは2005年2月調査以来のことであり、景気見通しについても悪化の傾向が鮮明である。 3)景気見通し弱気層の属性間格差
性別・世代別で見ると、景気見通しについて「悪くなる計」が顕著に多いのは女性新人類である。男性新人類以上の層でも、「悪くなる計」の比率は若干高めである。 地域別では、北海道、東北、中国・四国の居住者で「悪くなる計」の比率が突出して高く、景況感の地域間格差が色濃く現れている。 職業別では自由業・自営業で、世帯収入金額別では300万円未満層で「悪くなる計」が顕著に多くなっており、収入条件の悪さや収入環境の不安定さが、景気の先行き悪化につながっている。 本稿には当社代表・松田久一、並びに社会/経済研究チームのメンバーによる議論・検討の成果が活かされております。あり得べき誤りは筆者の責に帰します。
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